“糖尿病”“肥満”予防・改善のために…東京農業大・服部一夫教授が「抗メタボリックシンドローム作用」に最も期待を寄せる“食材”とは?

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2025年01月13日 11:20  TOKYO FM +

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“糖尿病”“肥満”予防・改善のために…東京農業大・服部一夫教授が「抗メタボリックシンドローム作用」に最も期待を寄せる“食材”とは?
川瀬良子がパーソナリティをつとめ、日本の農業を応援するTOKYO FMのラジオ番組「あぐりずむ」。毎週火曜は、農業はもちろん、時代の先を捉えるさまざまな研究をおこなっている東京農業大学の農学研究を紹介します。今回の放送では、食品科学研究室の服部一夫(はっとり・かずお)教授に、「抗メタボリックシンドローム作用を有する食品成分の探索研究」をテーマにお話を伺いました。


p class="caption">(左から)服部一夫教授、川瀬良子



◆脂肪細胞の面白い特徴

“メタボリックシンドロームにならない作用を持つ食品を探す”という研究に尽力している服部教授。「メタボリックシンドロームは、肥満や高血糖、脂質のレベルが高いなどの複合的なことを指す言葉ですが、我々は主に“糖尿病”“肥満”に対しての予防・改善』に対して研究をおこなっています」と解説します。

また「皆さんのお腹の周りについている脂肪細胞には面白い特徴があります」とも言います。服部教授によると、大きい脂肪細胞は脂肪を溜め込む作用があるのに対し、小さい脂肪細胞は、血糖値を改善してくれるようなホルモンを出してくれるそうで、「つまり“小さい脂肪細胞にする”ことはいいことなんですけど、それを大きくしてしまうと台無しになってしまう(苦笑)。ですので(大きい脂肪細胞にしないために)適度な運動と食事が大切」と解説します。

◆“抗メタボリックシンドローム”に期待できる食品

今までおこなってきた研究結果から導き出したものとして、服部教授が“メタボリックシンドロームにならない作用を持つ食品”として挙げたのは「食用菊」です。

食用菊をお湯に浸けこんで染み出してきた液をパウダーにして溶かし、それを細胞に入れたところ、小さい脂肪細胞がたくさんできたそう。この結果を受けて、エサを食べると肥満になり血糖値が上昇する糖尿病モデルマウスで実験をおこなったところ、食用菊によって“血糖値の上昇を抑えられた”という結果が得られたと言います。また、このほかにも同様の効果を得られた食品はありましたが、服部教授は「一番効果が強かったのが食用菊でした」と声を大にします。

とはいえ、まだ細胞やマウスを使った動物実験に留まっているため、人間にも同様の効果を得られるかどうかは分からないとしつつも「(将来的には)そういうところを夢見ております」と力を込めていました。

最後に、服部教授の研究内容を聞いた川瀬は、「すごい研究でしたね! 今後の成果がすごく楽しみだなと思いました」と期待を寄せていました。

<番組概要>
番組名:あぐりずむ
放送日時:毎週月曜〜木曜 15:50〜16:00
パーソナリティ:川瀬良子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/agrizm/

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