<ノルディックスキー:ワールドカップ(W杯)ジャンプ女子>◇個人第11戦◇19日◇札幌市大倉山ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS137メートル)
高梨沙羅(28=クラレ)が合計205・7点で日本勢最高の8位に入った。1桁順位は今季2度目。1回目116メートルで9位につけ、2回目にK点越えの127・5メートルで順位を上げた。「1日目(18日、14位)の反省点をいかして2日目につなげられた。日々改善している」と振り返った。
2回目。17日の公式練習から合わせて8本の飛躍で最長飛距離をマークした。スタート時、すぐに好位置の重心に乗り、助走路を滑走した。1回目は若干乗り遅れたが、理想の助走で飛び出し、K点ライン(123メートル)の先で着地した。
課題の着地時のテレマーク姿勢に集中し過ぎなければ、さらに飛距離を伸ばせた。それでも高梨は「テレマーク姿勢の点数の割合(減点)がかなり大きくなっているので、そこを入れないと、2〜3メートル、もっと3〜4メートルくらい変わってきちゃうからこそ、トップ争いに食い込めた時に弱い」とこだわる。
もともとテレマークを苦手としていたが、飛距離で勝負してきた。それを「私の一番の後悔。小さい頃にテレマークを入れる練習をしていなかった」と悔やむ。ただ今季から飛型審判員1人あたり最大2点だった減点が3点とルールが変わり、考えをあらためた。日常生活からテレマークを意識。階段を下りる時に2段目から飛び降りてテレマーク姿勢で着地したり、ミニスキーでのトレーニング中もテレマーク姿勢のまま滑ったり、体に染み込ませる。さらに「どんな時もテレマークっていう発言をするようにしている」という。
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この日1、2回目とも飛型点は48点(60点満点)。テレマーク姿勢を入れ始めるタイミングが早く、スキー板に押し返されて後傾気味になった。「飛んで着地姿勢のテレマークを入れるまでがジャンプ。そこはしっかり決めていかないといけない」と向き合う。
地元での2戦を終え、次戦は蔵王大会(24日開幕)が待つ。12年3月にW杯初優勝を挙げた会場だ。「私の親戚がいて地元を感じる場所でもあるし、思い出のあるジャンプ台。そこでしっかりテレマークを入れることが目標」と見据えた。【保坂果那】
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