プレミアリーグ第22節が18日に行われ、アーセナルはアストン・ヴィラとのホームゲームを2−2で終えた。
同試合は35分、左サイドを縦に破ったベルギー代表FWレアンドロ・トロサールからの折り返しをブラジル代表FWガブリエウ・マルティネッリが押し込み、アーセナルが先手を取る。1点をリードして折り返した後半の55分には、またもトロサールの縦突破から、ドイツ代表FWカイ・ハヴァーツがボレーシュートを叩き込んでリードを広げた。
しかし、ここからアーセナルはアストン・ヴィラの猛攻を受ける。60分にベルギー代表MFユーリ・ティーレマンスにヘディングシュートで1点を返されると、68分にはセカンドボールを拾われたところから、イングランド代表FWオリー・ワトキンスにボレーシュートを決められる。87分にはスペイン代表MFミケル・メリーノがボレーシュートでゴールネットを揺らしたものの、ハンドの判定で得点は認められず、最終的に試合は2−2のドローで終わっていた。
同試合、アーセナルの最終ラインにはフランス代表DFウィリアン・サリバが不在だった。サリバについては複数の現地メディアによって筋肉系トラブルを抱えていると報じられている。試合後にはアルテタ監督が「明日には検査を受けて、もっと多くの詳細情報が得られるだろう。非常に心配をしている」と明かしていた。
試合前の時点で、サリバが今季のプレミアリーグで欠場したゲームは、出場停止だった第9節リヴァプール戦(△2−2)のみ。つまり、起用可能な試合は全試合で先発に名を連ねており、ブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイスとともに、代えの効かない“守備の要”として存在感を放っている。これは今季に限った話ではなく、サリバはレンタル移籍を終えてアーセナルに戻ってきた2022−23シーズン以降、負傷時以外はプレミアリーグ全試合に先発出場しており、ミケル・アルテタ監督から絶大な信頼を寄せられている。
サリバの影響力の大きさはデータにも表れている。データサイト『Opta』によると、サリバはアーセナルに戻ってきた2022−23シーズン以降、プレミアリーグ85試合に出場しているが、1試合あたりの平均失点数は「0.8」だという。一方で、アストン・ヴィラ戦も含めてサリバが不在だった13試合の平均失点数は「1.7」。その数値は「0.9」も上がっており、2倍以上となっている。
もちろん、これらのデータは直接的な因果関係を証明するものではないが、サリバが守備の安定に大きく貢献していることに異論はないだろう。今季2度目の欠場となったアストン・ヴィラ戦でも複数失点を喫したことで、改めてサリバの重要度を感じたファン・サポーターも少なくはないはずだ。
【ハイライト動画】アーセナルは2点差を追い付かれてドロー