テレビ朝日系『タモリステーション』が25日午後8時54分から放送される。今回のテーマは「闇バイト強盗事件」。特殊詐欺から凶悪化した闇バイトの実態を解明し、若者が犯罪に巻き込まれる背景や、被害者と加害者にならないための対策を徹底的に検証する内容となっている。
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番組では、2023年に発生した狛江市の闇バイト強盗殺人事件の実行犯に対する単独接見取材を実施。被告が語ったのは、「闇バイト強盗は絶対になくならない」という衝撃的な言葉。彼はギャンブルによる借金返済のために闇バイトに手を染め、広島市の強盗致傷事件で暴行を加えた末、狛江市の事件では90歳の女性を死に至らしめた。番組では、彼の証言から関係性が希薄な集団がいかに凶悪な行動を助長するのか、その構造を浮き彫りにしていく。
さらに、SNSを通じて若者を闇バイトに引き込む「闇のリクルーター」にも直撃取材を敢行。彼らは実行犯を「人生どうでもよくなったヤツ」と冷徹に語り、実行役を“捨て駒”として利用している。番組では、彼らの巧妙な手口と若者が逃げられなくなる恐怖の構造を検証し、再現ドラマを交えて実行犯の転落の過程をたどる。
スタジオには、俳優の木村佳乃が進行役として出演するほか、小説『勁草』の著者で直木賞作家の黒川博行氏、元埼玉県警捜査一課刑事で防犯アドバイザーの佐々木成三氏、テレビ朝日警視庁キャップの金井誠一郎らが参加。闇バイト犯罪の実態とその背後にある構造を解説し、視聴者に防犯のポイントをわかりやすく伝える。
番組ではこのほか、闇バイト犯罪の首謀者についても徹底的に掘り下げる。海外から日本に指示を出す「ルフィグループ」や、その上部組織とされる「JPドラゴン」の関与、さらには異なる犯罪組織の台頭も検証。どのような人物や家が狙われやすいのか、防犯対策も具体的に紹介する。
MCを務めるタモリは収録を終えて、「闇バイト事件がこんなにも複雑な構造になっていたとは驚きました。SNSで実行役を集めて強盗させるというシステムは10年前には考えられないことでしたから、心底、恐ろしい世の中になったと感じます」とコメント。また、「どんな役でも闇バイトに加担した時点でれっきとした犯罪。闇バイトに加担したら人生は台無しになってしまう。若い世代には声を大にしてその事実を伝えたいですね」と、闇バイトへの参加が取り返しのつかない結果を招くことを強調した。