“雪の妖精”シマエナガがふわっふわの綿毛みたいでかわいすぎる!北海道なら住宅街でも会えるってホント?「1月20日はシマエナガの日」

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2025年01月20日 16:10  女子SPA!

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 日本ではほぼ北海道にしか生息しない鳥、シマエナガ。「雪の妖精」の異名を取り、まんまる・もふもふな姿が愛おしいと、いま幅広い世代から人気を集めています。

 そこで、シマエナガを撮影しつづけ、累計フォロワー85万人超の大人気SNSアカウント「ぼく、シマエナガ。」を運営し、2月28日には『まいにち、シマエナガ ポストカードブック』を発売する写真家・やなぎさわごうさんに話を聞きました。

◆1月20日が「シマエナガの日」って、知っている?

「シマエナガの日」は、2019年に制定。毎年1月20日ごろの大寒(だいかん)の日に祝われます。大寒とは二十四節気の最終節で、一年のなかでもっとも寒い時期を指すもの。じつは、この記念日を日本記念日協会といっしょに制定したのは、やなぎさわさんだそうです。

「この日を選んだ理由は、寒ければ寒いほど、シマエナガは防寒のため羽の中に空気を入れて膨らみ、一層かわいい姿になるからです。そこで、1年でもっとも寒い日とされる大寒を『シマエナガの日』に選んだのです。

 制定以来、札幌駅前地下広場でグッズを販売するイベントや、シマエナガを探しにいくイベントが北海道各地で開催されています」

◆「幻の鳥」とも呼ばれるシマエナガって、どんな鳥?

 北海道にしか生息していないため、SNSでは「幻の鳥」と呼ばれることもありますが、やなぎさわさんによると、北海道では「意外に身近な鳥」とのこと。

 もしかして、わざわざ遠い山などにいかなくても見られるということ?

「現在、シマエナガは北海道全域に住んでいます。住宅街にも現れることがありますよ。ビアガーデンや雪まつりの会場になる、札幌の大通公園でも遭遇したことがあります。

 とはいえ、かなり小さな鳥で、体長は13〜14センチメートル程度、そのうち半分は長い尾が占めているので、どれだけ小さいか想像していただけるかと思います。

 名前の由来はその特徴的な長い尾。柄杓(ひしゃく)の『柄』のように長い尾を持つから『エナガ』で、『島』は北海道を指しているそうです」

◆夏はスリム、冬はもふもふに変身!

 夏と冬で姿が大きく変わるのも特徴のひとつ。

「夏は比較的スリムで、一目でシマエナガとわからないかもしれません。また、羽根の色もくすんだりしていますが、冬になると、まるで綿毛のようにふわふわの身体になります」

 よく写真で見るような姿は、シマエナガの「冬のよそおい」だったのです。

「北海道の冬は、日中でも氷点下の真冬日が珍しくありません。そんなとき、シマエナガは羽と羽のあいだに空気をためこみ、層をつくることで、体温を奪われるのを防いでいます。あのまんまるのフォルムは、厳しい冬を乗り越えるためなのです」

 多くの人を虜にした、まんまる・もふもふのフォルムにつぶらな瞳と三角形のくちばしというシンプルで可憐な姿には、シマエナガの「生存戦略」が詰まっていたのです。

◆シマエナガはどうすれば見つけられる?

 そんな魅力たっぷりのシマエナガ。写真で楽しむのもいいが、一度は目にしてみたい……。そう聞くと、やなぎさわさんはシマエナガを見つけるコツを教えてくれました。

「たとえば、公園を散歩しているときにも会えるかもしれません。

『ジュリリ……ジュリリ……』という独特の鳴き声を発しますので、冬の朝など、雪の積もった静かな公園で耳をすませてみてください。SNSの投稿から場所を探したり、公園でカメラを構えている人のレンズの先に目を向けてみたりするのもおすすめです」

 なんと、素人でも「雪の妖精」に会えるのか! そこで、初心者にも行きやすい「シマエナガに会えるスポット」を聞きました。

◆「シマエナガに会えるスポット」3選

(1)円山公園(札幌市)
地下鉄東西線「円山公園駅」から徒歩5分で行ける、札幌を代表する大きな公園です。

「カラマツの枝で動き回るシマエナガをよく目にします。冬には10羽前後の群れで行動することが多いですから、暖をとるためにお団子のようになっている姿を目撃できるかも」とやなぎさわさん。雪まつりからちょっと足を伸ばしてシマエナガ探しに出向くのもいいかもしれません。

(2)旭山記念公園(札幌市)
地下鉄東西線「円山公園駅」からバスに乗ること約15分で行けるスポットが「旭山記念公園」です。公園内施設「森の家」(金・土・日・祝のみ)周辺で見られることが多いそう。

「この『森の家』ではシマエナガのグッズも販売されています。この季節、公園を散策するのには寒すぎるときもありますから、ここで暖を取りつつシマエナガを探してみましょう。また、毎月2回開催している『旭山野鳥観察会』に参加してみるのもいいと思います」

(3)真駒内公園(札幌市)
地下鉄南北線真駒内駅より徒歩25分。土日は多くの野鳥愛好家のカメラマンが集まるスポット。

「カメラマンが集まっている場所を探すと、大体シマエナガの群れがいることが多いです。鳴き声をたよりに自分で探してみるのも面白いでしょう。シマエナガ以外にもクマゲラやエゾシカ、キタキツネ、エゾモモンガなどいろんな動物たちに会えるかも」

◆やなぎさわさんが伝える「シマエナガ」の魅力!

「シマエナガとの出会いは、2016年くらいでした。以来、冬になるとほぼ毎日シマエナガを撮影しています」

 やなぎさわさんが運営するX(旧Twitter)の「ぼく、シマエナガ」(@daily_simaenaga)は約74万人にのぼるフォロワーを持つ大人気アカウント。

 そこには、自らが撮影した写真・動画を9年近く投稿してきました。そこまでやなぎさわさんを惹きつけたシマエナガの魅力とはなんだったのでしょうか。

「シマエナガは、なんといっても、かわいい。まずそれに尽きます。SNSにも、『癒やされる』といった声が多く届きますが、よくわかります。

 正面から見ると、瞳とくちばしが[●▲●]で表現できる。こんなかわいい鳥はなかなかほかにはいませんよね。私がシマエナガを知ったきっかけはX(当時はTwitter)でバズっていた投稿を見てそのあまりのかわいさに惚れ込み、それ以来、すっかり魅了されてしまいました」

◆撮影が難しいからこそハマる!

 シマエナガの警戒心はそれほど強くなく、ときに手を伸ばせば届くほどの距離まで近づけることもあるそうです。とはいえ、動きは俊敏で、撮影は難しそう。

 やなぎさわさんも、最初はなかなか思うように撮影できなかったとのこと。

「シマエナガの存在を知ってから自分でも撮ってみたいとカメラ機材を揃えたのが始まりでしたが、日本最小級の身体を持ち常に動いているシマエナガの撮影は難しく、なかなかかわいい姿を撮らせてもらえないところも魅力のひとつです。

 いくらかわいくても、簡単に撮れていたらここまでハマっていなかったと思います。動きや距離感など試行錯誤しながら、一番かわいい正面顔がなんとか撮れたときは、本当に嬉しいものです」

 ネットを中心に年々人気が広がっているシマエナガ。やなぎさわさんは、このかわいさをもっと多くの人に知ってほしいと語ります。

「すぐ会えるときもあるし、1日じゅう探してダメなときもある。すべては運次第で、実際に会うと、身体の小ささに驚きますし、かわいさに感動します。ぜひみなさんも、シマエナガを探しに北海道に来て、その魅力により深くハマってみてください」

【やなぎさわごう(写真家)】
大阪府生まれ。北海道にしかいない“雪の妖精”シマエナガに魅せられ、冬になるとほぼ毎日シマエナガを撮影。SNSアカウント『ぼく、シマエナガ。』を運営し、シマエナガの魅力を広く発信している。防寒のため羽の中に空気を入れて膨らむことから、1年でもっとも寒い日とされる大寒を記念日『シマエナガの日』として制定。日本一(自称)のシマエナガグッズコレクター。座右の銘は『シマエナガしか勝たん』

<撮影/やなぎさわごう 取材・文/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】
大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。X:@joshispa、Instagram:@joshispa

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