【写真】主人公の夫に伊藤英明、ひそかな恋の相手には上川隆也!
『白い巨塔』『華麗なる一族』『不毛地帯』『大地の子』など、社会問題に鋭く斬り込んだベストセラー小説で知られる昭和の名作家・山崎豊子さん(1924〜2013)。本作は、今なお多くの人々を魅了する山崎さんの“生誕100年”を記念し、山崎文学の金字塔であり、直木賞受賞作でもある『花のれん』を、北川景子主演で完全ドラマ化。明治〜昭和という激動の時代、“女性プロデューサー”の先駆けとして道を切り開いた希代の女性興行師・河島多加の生涯を描く壮大なヒューマンドラマだ。
21歳のとき、大阪・船場の呉服店に嫁いだ主人公・多加。しかし、怠け者の夫・吉三郎は花街、寄席通いに明け暮れ、経営は傾く一方だった。「いっそ、道楽を本業に」と多加が勧めたのをきっかけに吉三郎は場末の寄席小屋を買い、夫婦で寄席商売を始めることに。
ところが、吉三郎は愛人を作った末にあっけなく他界。多加は亡き夫が遺した借金のため、より一層、寄席に注力。持ち前の根性と商才で小屋を拡大し、大阪の街に笑いというエネルギーを届けていく。そんな中、多加は寄席の窮地を救ってくれた紳士・伊藤友衛(いとう・ともえ)に淡い恋心を抱いて―。
この度本作に、伊藤英明と上川隆也の出演が決定。伊藤はヒロイン・河島多加(北川)の破天荒な夫・吉三郎役、上川は多加が恋心を抱く紳士・伊藤友衛役。山崎作品にゆかりのある2人が、多加の人生に深くかかわる男たちにふんし、それぞれの生き様を鮮烈に体現する。
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吉三郎のキャラクターについて「女性好き、お酒好きという一面を持ちつつも、その背後には非常に人間味あふれる人物像がある」と分析し、「表面的な部分だけでなく、彼の内側にあるやさしさや思いやり、そして彼が抱える葛藤や悩みもしっかりと表現したい」と意気込む。今回で3度目の共演となる北川については「現場での集中力がものすごいです。一緒にシーンを作るのはとても刺激的で、お芝居への真剣な姿勢には毎回感心させられます。普段はとても気さくで、一緒に仕事をしていて楽しい方ですね」と“座長”をたたえた。
そして、夫亡き後、多加がひそかに恋心を抱く紳士・伊藤友衛を演じるのが上川。若手時代に山崎さん原作のドラマ『大地の子』(1995年/NHK)の主人公役に抜てきされ、一躍実力派俳優の仲間入りをはたした上川が、『沈まぬ太陽』(2016年/WOWOW)主演以来となる山崎作品に出演する。
上川は「私が初めて携わらせていただいた山崎先生の作品『大地の子』は、放送がちょうど30年前。そんな節目にまたしても先生の作品に関わることができるとは、まさに“合縁奇縁”。不思議なご縁を感じます」と感慨深い表情。「多加が歩む人生は、乱高下といいましょうか、女性がひとりで切り拓くにはあまりにも険しい道のりです。そんな激動の日々の中、彼女がくつろぎを覚える相手として、伊藤友衛の佇まいを大切に演じたいと思っています」と抱負を語った。
今回が初共演となる北川については「大変、役柄に真摯に向き合っていらっしゃいます。こちらが見習いたくなるほどの立ち振る舞いで、私自身も襟元を正される思いでした。短いながらもご一緒できることをうれしく思っています」と絶賛した。
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また、上川とは「これまで一度も共演がなく、現場ですれ違うことすらなかったので、今回やっとお会いすることができてうれしかったです」と念願の共演だったことを打ち明け、「インバネスを羽織って現場に現れた上川さんの姿が、想像していたとおりの友衛さんで…とにかく素敵でした!」と、役柄そのままの風格をリスペクト。「大先輩ですが、気さくでフレンドリーな方で、合間はお互いの愛犬愛猫の話題で盛り上がっています」と撮影秘話も明かした。
山崎豊子生誕100年記念 テレビ朝日ドラマプレミアム『花のれん』は、テレビ朝日系にて2025年放送。
※伊藤英明と上川隆也のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■伊藤英明(河島吉三郎役)
――オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。
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――ご自身が演じられる役どころを、どのようにとらえていますか?
吉三郎というキャラクターは女性好き、お酒好きという一面を持ちつつも、その背後には非常に人間味あふれる人物像があると感じています。演じるにあたっては、表面的な部分だけでなく、彼の内側にあるやさしさや思いやり、そして彼が抱える葛藤や悩みもしっかりと表現したいと考えています。彼の人生の喜びや悲しみ、成功や失敗を通じて、吉三郎という人物の魅力を最大限に引き出すべく、全力で演じています。視聴者のみなさんにも吉三郎の人間性に深く触れていただけることを願っています。
――主演・北川景子さんの印象を教えてください。
北川景子さんは、現場での集中力がものすごいです。一緒にシーンを作るのはとても刺激的で、お芝居への真剣な姿勢には毎回感心させられます。普段はとても気さくで、一緒に仕事をしていて楽しい方ですね。
――本作は東映京都撮影所で撮影が行われていますが、京都で楽しみにされていることは?
京都撮影所は多くの名作が生まれた場所で、その歴史の一部になれた気がして、いつ来ても感動します。ここでの撮影は、やっぱり特別ですね。撮影の合間に、京都の景色を楽しむのもリフレッシュになります。
――視聴者にメッセージをお願いします。
『花のれん』は、明治から昭和の大阪を舞台にした人間ドラマで、ヒロインの多加をはじめとする登場人物たちが強い意志でさまざまな困難を乗り越えていく姿を描いています。このドラマを通じて、多くのみなさんに感動や元気を届けられることを願っています。ぜひ、楽しみにしていてください。
■上川隆也(伊藤友衛役)
――オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。
何より感じたのは、“ご縁”です。私が初めて携わらせていただいた山崎先生の作品は『大地の子』で、その放送はちょうど30年前。『白い巨塔』や『沈まぬ太陽』など、これまで折々に山崎作品に出演させていただきましたが、30年という節目にまたしても先生の作品に関わることができるとは、まさに“合縁奇縁”。不思議なご縁を感じます。
――ご自身が演じられる役どころを、どのようにとらえていますか?
北川さん演じる主人公・多加が歩む人生は、乱高下といいましょうか、女性がひとりで切り拓くにはあまりにも険しい道のりです。そんな激動の日々の中、私は彼女がくつろぎを覚える相手として、その佇まいを大切に演じたいと思っています。
多加さんと友衛は最初の出会いこそ少々ささくれだったものではありましたが、だからこそ彼の印象は彼女の胸にも強く残ったのでしょうし、その後のほんの数瞬ともいうような逢瀬が、彼女の心のやすらぎにつながっていきます。彼がもたらすやすらぎを北川さんにも感じ取っていただきたいですし、ご覧になるみなさまにもそんな一幕となるような時間をお届けしたいと思っています。
――主演・北川景子さんの印象を教えてください。
北川さんとは初めてご一緒させていただきましたが、大変、役柄に真摯に向き合っていらっしゃいます。こちらが見習いたくなるほどの立ち振る舞いで、私自身も襟元を正される思いでした。短いながらもご一緒できることをうれしく思っています。
――本作は東映京都撮影所で撮影が行われていますが、京都で楽しみにされていることは?
私自身はあまり街に繰り出すことはしない性質なので、京都に来たからといって何かを味わったり、どこかに赴いたりということはありません。そんな私にとって京都での撮影での楽しみは、撮影所のみなさんにお会いすること。京都撮影所の持つ“人の温もり”に触れることが、最大の喜びなんです。そんな環境が得られたことをとてもうれしく思っています。
――視聴者にメッセージをお願いします。
ドラマに関わらせていただいている立場から見ても、世界観の再現が著しく難しいのが近代だと思います。特に、明治から昭和初期にかけての世界を映像として構築するのは技術も手間もかかります。だからこそ、まずは作品の空気感を味わっていただき、山崎先生の描かれた女傑の一代記を楽しんでいただきたいと思います。今とはまた違う意味で世知辛い世の中だった時代、辣腕を振るい、一喜一憂しながら駆け抜けた多加さんの人生には共感していただけるものが多々あるはずです。今を生きる私たちの心にしっかりと響く作品だと思います。