パリス・ヒルトン 米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で猛威をふるっている山火事で、家族と暮らしていた自宅を失ったパリス・ヒルトン。自身も被災者でありながら、被害を受けた人々を支援する活動に奔走している。家を失った人々や動物たちに役立つ情報を発信しているSNSには、子供たちと楽しそうにダンスする動画も。
◆わずか72時間で約1億2500万円を集める
被災者を支援するため、自身が運営する非営利団体「11:11 メディア・インパクト」を通じて募金を呼び掛けたパリス。わずか72時間で80万ドル(約1億2500万円)という巨額の寄付金を集めた。
すでに15万ドル(約2300万円)をクラウドファンディング「GoFundMe」の山火事救済基金に寄付し、被災した150家族の生活再建に向けた現金支援を行うことになっている。
パリスはインスタグラムで「現金で支援し、被災した方々に尊厳と選択肢を提供します」「衣服なのか、避難する場所なのか、薬なのか。被害を受けたご家族こそ、いま自分たちに何が必要なのか一番理解されています」と寄付の意図を説明している。
また、幼い子どもを持つ人たちを支援するため、彼女自身も個人で10万ドルを寄付することを表明している。
金銭的な支援にとどまらず、困難な状況に置かれた人々を支援する非営利団体「Baby2Baby」のボランティア活動にも参加しているというパリス。さらにイートン地区の火災により行き場を失い、動物愛護団体に保護されたズズという犬を迎え入れたこともSNSで報告している。
◆焼け落ちた自宅を見て「心が粉々に砕け散った」
そんなパリスも、ロサンゼルスの高級住宅地マリブにある自宅を失った被災者だ。
今月7日に山火事が発生した後、夫カーター・リウムと2人の幼い子供たち、そしてペット数匹と無事避難。けれども家族との思い出がつまった家にも火の手が回ってしまった。パリスはSNSにニュース映像をアップするとともに、「自宅が焼け落ちるのをテレビで見た」と告白。「家族と一緒に見ていたニュースの生放送で、マリブにある私たちの家が燃えているのがわかった。こんなこと、誰も経験すべきではありません」とキャプション欄に綴っていた。
その後、自宅の焼け跡を訪れたときの様子を動画で投稿した彼女。灰になった家を目の当たりにして、こう心境を綴っている。
「ニュースで見たときは完全にショック状態で心がついていかなかった。でもここに立ち、自分の目で見てみると、心が粉々に砕け散ったように感じる」
「この家はただ住んでいただけじゃない。ここで夢を見て、笑い、家族と最も美しい思い出を築いた場所。(息子の)フェニックスの小さな手から作品が生み出され、そこかしこに愛と人生が詰まっていた場所だった。それが灰になってしまったなんて……言葉では言い表せないほどショック」
◆子どもたちとノリノリで踊るTikTok動画が話題
自宅を失いながらも、被災者の支援活動に乗り出したパリス。そうしたなか、子どもたちと楽しそうにダンスする動画をTikTokに投稿し話題に。この厳しい状況下にいったい何事!?と思うが、実はこれも被災した人を応援するためのアクション。
このとき彼女が踊っていたのは、歌手でタレントのハイディ・モンタグが2010年にリリースしたアルバム『Superficial』に収録されていた曲「I’ll Do It」。
@parishilton Streaming @heidimontag 🩷🎵 Heartbreaking to hear they lost their home in the fire🥺 Sending love & support to Heidi, @Spencer Pratt and their family🫶 Let’s all support them & stream✨ ♬ I’ll Do It (Sped Up Remix) – Heidi Montag
ハイディは今月、アルバム発売15周年を記念し、新曲を加えたリミックスバージョンを発表。ところがその直後、TV司会者の夫スペンサー・プラットと暮らしていた家を火災で失ってしまった。スペンサーは自宅が全焼したことを公表した際、妻ハイディが手掛けた『Superficial』のアルバムを購入するか、配信で楽曲を聴くなどして、自分たちを支援してほしいとSNSで呼びかけていた。
すると、これまで夫婦と共演した経験を持つ有名人など、セレブたちが続々とサポートを表明。自身のSNSなどで『Superficial』のリンクをシェアした。パリスもまた、収録曲の「I’ll Do It」で踊る姿を披露し、連帯を示したのだ。
2010年の発売当時は売り上げが全く振るわなかったという『Superficial』だが、仲間たちの後押しを得て、数日後にはiTunesのチャートトップに立った。
◆家を失ったセレブたち。一方で支援の輪も
今回の大規模な山火事では、パリスやハイディ&スペンサー夫妻以外のセレブも家を失った。映画『羊たちの沈黙』で知られるアンソニー・ホプキンス、『恋人たちの予感』のビリー・クリスタル、『トップガン マーヴェリック』のマイルズ・テラー、かつてNHKで放送され好評を博した米ドラマ『THIS IS US 36歳、これから』に出演していたマイロ・ヴィンティミリアら、多くの有名人たちの家が壊滅的な被害を受けたと報じられている。
こうしたなか、米音楽界の大物ビヨンセは被災者支援のため約4億円を寄付。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』などで知られる大女優ジェイミー・リー・カーティスは夫とともに約1億6000万円を寄付すると表明。ロサンゼルスに拠点を置く12のスポーツチームが12億円を超える寄付金を送るなど共同で支援活動を行っているほか、ドジャースの大谷翔平選手も約7800万円を寄付すると明らかに。
シャロン・ストーンやハル・ベリー、ジェニファー・ロペスといった大物俳優たちは、自宅のクローゼットにある大量の服を寄付。被害を受けた人に「必要なものがあれば、+COOP(支援物資を提供しているブティック)を訪れて」と情報をシェアしている。
今月30日には、レディー・ガガ、ビリー・アイリッシュ、ケイティ・ペリー、スティングら錚々たる面々が集結し、被災者支援の資金集めを目的とした「ファイヤーエイド」コンサートの開催が企画されるなど、支援の輪が広がっている。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>