【宝塚】宙組新人公演、本拠地で1年10カ月ぶり 泉堂成が主演「スポンジのような心で吸収」

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2025年01月23日 21:07  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

宝塚大劇場

宝塚歌劇の宙組「Razzle Dazzle」新人公演が23日、兵庫・宝塚大劇場で上演され、入団6年目の105期生、泉堂成(せんどう・なる)が初主演を務めた。


宙組では、23年9月末に所属団員が急死。同10月以降の全日程が中止となり、新人公演も取りやめとなっていた。泉堂は、中止となった新人公演にも主演予定で、今回、約1年半越しで悲願のセンターに立った。


無事に幕を下ろし、あいさつに立った泉堂は「この日を迎えられましたこと、応援してくださったすべての皆さまに感謝の気持ちでいっぱいでございます」と満面笑み。「新人公演という学びの場で、どれだけ自分自身と向き合えるかを目標に日々を稽古してまいりました」と、稽古に汗を流した日々を振り返った。


本公演は、トップ芹香斗亜の退団公演。1950年代の米ロサンゼルスを舞台に、“ハリウッドで最も裕福な孤児”が“真実の愛”に気づくまでを描く。


泉堂は「全編を通して、1人の役を演じる難しさを痛感し、課題を見つけてそれに向き合える環境に感謝しております」。


稽古の最中には「壁にぶつかった時は、手を差し伸べてくださる方がここには必ずいらっしゃいます。不器用な私に根気強く教えてくださる方、声をかけてくださる方、見守ってくださっている方、背中を見せてくださる方、刺激をくださる方、たくさんの方に助けていただきながら、今日も舞台に立つことができています」と先輩、仲間、スタッフに感謝した。


「さまざまなことを吸収できるスポンジのような心を持って、日々精進してまいります。今回見つけた課題を東京の新人公演でパワーアップさせられるように頑張ります」と約束した。


入団7年目までが出演する新人公演。この日は、泉堂に先立って、最上級学年の成績上位者として、104期生の嵐之真(あらしの・しん)がファンに終演の報告をした。


嵐之は「約1年半、宙組は新人公演をお届けできない期間が続きましたが、今日まで待っていてくださり、最後まで温かく見守ってくださいました皆さま、そして新人公演開催にあたりご尽力くださいました全ての皆さまに心より、感謝申し上げます」と、新人公演メンバーを代表してあいさつした。


団員急死を受け、宙組は全公演が停止し、昨年6月にショーのみの特別公演で再始動した。新人公演をめぐっては、稽古日程を含めた過密スケジュールが浮き彫りになり、宝塚大劇場での新人公演は、一昨年9月7日の月組公演を最後に取りやめ。昨年8月の雪組公演から再開されていた。


宙組にとってはこの日が、本拠地で約1年10カ月ぶり新人公演だった。


それだけに、嵐之は「私たちにとってたいへん貴重な学びの場。久しぶりということで、不安と期待が入り交じりながら、お稽古が始まりました」と吐露。「積み重ねの1つ1つが、それぞれの糧になったのではないかと信じております」との思いも口にしていた。


東京宝塚劇場での新人公演は3月27日に予定されている。

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