【写真】うますぎやろがい! 本ショーで楽しめるビュッフェの料理
■各テーブルで協力しよう!
今回体験した「東野圭吾原作『マスカレード』シリーズ 『狙われた仮面舞踏会』」は、ピーコック・シアターで行われる、専用チケットが必要な参加型リアル・ミステリーショー。所要時間は約120分で、70分間ショーを楽しんだ後、50分間ビュッフェを堪能できる。
物語の舞台はおなじみ「ホテル・コルテシア」。ゲストは、マーダーミステリーイベント“マスカレード・パーティ”に、招待客として参加。会場に入るやいなや、不気味な仮面をかぶった2体の人形のようなものが目にとびこんできた。と思いきや、いきなり2体がマントを脱ぎ、二人のマジシャンが登場。豪華絢爛なイリュージョンとともに、華やかに開幕するかと思われたパーティ。しかし、突如不審な映像が会場に投影され、“殺害予告”の存在も明らかになる。
会場が不穏な空気で包まれる中、登場するのが、映画でもおなじみの警視庁捜査一課所属の警部補・新田浩介&「ホテル・コルテシア」のフロントクラーク、山岸尚美。「客ではなく、 お客さまです」という山岸のセリフが聞こえた時、『マスカレード』シリーズの世界にぐいっと引っ張られ、テンションが上がる。
映画やドラマなどで殺人事件を神の視点から見ていると、冷静な考察がはかどるが、実際に張り詰めた空気の事件現場に放り込まれると、頭が真っ白になってしまうのが本ショーのおもしろいところ。早速、己のポンコツ具合に気付かされるのであった。
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しかも容疑者に直接話を聞けるチャンスあり! 自分から聞くのが苦手という人もいるかもしれないが、キャストが代表でいくつか質問をしてくれて、場が温まった形でゲストが質問できるので、流れにうまく乗り、勇気を出して手を上げてみよう。あなたのするどい質問が犯人特定につながるかもしれない。
そして最も魅力的なのが、このショーが、それぞれの決断で結末が変わるマルチエンディングであること。ショーの最後には投票が行われ、最も票が多かった人が最重要容疑者となる。しかし残念ながら、われわれが参加した回は、良い線まで行ったものの真犯人にたどり着くことができなかった。悔しい思いをして食べるビュッフェは、盛り上がること間違いなし。
「どうしてダメだったのか」「やっぱりあいつだったんじゃないか」。初めましての人でも謎を一緒に解いた絆で、ごはんがめちゃくちゃ進む。ちなみに、1つ反省点を共有しておくと、「もっとテーブルで協力すればよかった」。聞き取りは容疑者全員に行うことができないので、チームになって全員の証言がそろうように動いて、共有すれば、もっと真相に近づけたかもしれない。
課題の残る謎解きだったが、そんなモヤモヤも吹き飛ばすくらい、ビュッフェがおいしいのもポイントだ。“仮面舞踏会”の本場であるイタリアの名物料理「カルボナーデ」(牛肉の赤ワイン煮込み)や、「チキンフリカッセーア」(チキンのホワイトソース煮込み)などを中心に、色とりどりのメニューが勢ぞろい。赤、白ワイン、スパークリングワイン、ビール、ソフトドリンクなどもフリードリンクで楽しめるので、頭を使って疲れた体をおいしい食事で労ってあげよう。特にスイーツは絶品なので、ぜひお腹を空かせて挑んでみて。
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(C)東野圭吾/集英社