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山崎育三郎(38)が31日、東京・帝国ホテルで自ら企画したミュージカル「昭和元禄落語心中」(2月28日〜3月22日、東京・東急シアターオーブなど)製作発表に登壇。所属事務所「研音」の同僚、明日海りお(39)と古川雄大(37)と、落語の高座をイメージしたステージに登壇し、落語を1席、披露した。
「昭和元禄落語心中」は、戦前から平成に至る落語界を舞台に、人々の生きざまを描いた雲田はるこ氏の漫画が原作。18年に実写化したNHKドラマに出演した山崎が、撮影中から作品性に魅了され「ぜひミュージカルにしたい!」と熱望。宝塚歌劇団所属の劇作家・舞台演出家の小池修一郎氏(69)に明日海と古川を交えての企画立ち上げを提案し、自ら明日海と古川に声もかけた。小池氏も雲田氏に直接、ミュージカル化が可能か話を持ちかけ、快諾され、企画が実現。山崎が、ドラマ版に続き演じる天才肌で豪放磊落(らいらく)な助六、古川が努力家で繊細な菊比古(八雲)、明日海が落語家2人と、固い友情で結ばれ、懇意になる芸者みよ吉を演じる。
山崎は、日本のオリジナルミュージカルの創作という宿願を果たすべく、出演と企画を兼ねる。その根底には、12歳だった1998年(平10)に、シンガー・ソングライター小椋佳(81)が企画・音楽を担当し、87年〜08年まで上演されたジュニアミュージカルシリーズ「アルゴミュージカル」の「フラワー」でデビューしたことがある。同シリーズは基本、原作のないオリジナル作品を上演してきた経緯があり、山崎は同作への出演という自身のルーツからも、日本ミュージカル界の発展のためにオリジナルミュージカルの創作は不可欠と思い続けてきた。
質疑応答で、日本のオリジナルミュージカルを作ろうと、具体的に動こうと思い始めたのはいつか? と質問が出た。山崎は、20代の頃に韓国発のミュージカル「サ・ビ・タ〜雨が運んだ愛〜」に出演したことが契機だと明かした。「20代で、韓国オリジナルミュージカルの『サビタ』に出会った。韓国ミュージカルの世界への第1歩で、韓国でも記者発表した。パーティーをしていただき、焼き肉を食べた時『僕達は、この国のミュージカルを(世界に)出したいんだ』と。衝撃受けた、すごいなと」と当時を振り返った。
そして「日本では、日本のオリジナルを世界に出すという話にはなっていなかった。まず、自分自身を高め、やるという時に、集まっていただけるように自分を高めようと思った」と感慨深げに振り返った。
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3月29日〜4月7日に大阪・フェスティバルホール。4月14〜23日に福岡市民ホール・大ホールでも上演。
◆「昭和元禄落語心中」 昭和最後の大名人・有楽亭八雲に、押しかけ弟子入り志願した元チンピラ・与太郎。内弟子など一切取らぬはずの八雲が、何のきまぐれか与太郎を受け入れることに…。そこから始まる、夭逝(ようせい)した伝説の天才落語家・助六と、彼の影を追いながら1人、落語界に残された八雲の、知られざる因縁噺とは…。「ITAN」(講談社)で10〜16年まで連載され、13年度の文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第38回(2014年度)講談社漫画賞一般部門、17年には第21回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。23年には「BE・LOVE」(同)5月号に「昭和元禄落語心中 番外篇〜栃木市立美術館展覧会レポ〜」が掲載された。
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