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企業の法務やガバナンスに精通する永沢徹弁護士は31日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜午前8時)のパネルコーナーに解説役で出演し、一連のフジテレビの問題を受けて進退を求める声が出ている日枝久氏(87)の「取締役相談役」という立場の珍しさについて指摘した。
番組では、中居正広氏(52)の女性トラブル報道に端を発した一連の問題を受け、フジテレビの広告収入が、従来より233億円減となる見通しであることに言及。また、30日に行われた同局と親会社フジ・メディア・ホールディングスの定例取締役会後に取材に応じた清水賢治新社長が、日枝氏の進退についての議論はなかったと述べたことにも触れた。日枝氏から発言があったことを明かしつつ、内容については触れなかった。
日枝氏の進退について、金曜コメンテーターを務める元プロ野球選手のタレント長嶋一茂(59)は「原因究明をちゃんとしていくというかじを切っていく方がもし日枝さんなんだとしたら、日枝さん、今辞めてもらっちゃ、僕は困ると思います」と主張。「言葉は失礼かも分からないが、尻ぬぐいみたいなものをしてからでも遅くはない。そこまでやらないでうやむやにして、全員首だけ総取っ替えするのは、危険な気がします」と持論を述べた。これに、元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「でも会社法的には、ただの取締役なんですよ。日枝さんは」と指摘し「相談役というのはあまり取締役は付かないことが多いと聞きますけど、なぜか取締役をつけて相談役」「日枝さんというのは、会社法的にはただの取締役なんですよ。本来、会社法上で代表権を持っている2人は、すでに辞めている。日枝さんが残ることですべてのことが明らかになって、というふうな存在ではない」と反論した。
この議論について、永沢氏は「取締役会の議論なので、オープンにする正式なものない」と、取締役会での日枝氏の発言内容が明かされなかったことには理解を示しつつ「(フジテレビが)刷新委員会をつくる以上は、影響力のある方を残したまま刷新するのは、なかなか難しい。待ったなしの対応を迫られているというところで、あまり悠長に時間をかけるというところではない」と語った。
ここでMCのフリーアナウンサー羽鳥慎一に「相談役は、あまり『取締役』はつかないんですか?」と問われた永沢氏は「はい。基本的には(相談役は)大所高所から助言を求められた時に、対応するということになる。役員会で取締役として議論をするよりは、『大御所』という方が多い。『取締役相談役』というのは少ない例ですね」と、日枝氏の肩書の珍しさを指摘した。
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羽鳥が「やっぱり、まれな例なんですね」と述べると、玉川氏も「取締役の中にいないといけない理由があるから、取締役がついているんですね」と皮肉交じりに応じた。
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