「“あぶ刑事”の原点」小野寺昭 柴田恭兵や『太陽にほえろ!』メンバーがコミカルに躍動した探偵ドラマって?

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2025年02月02日 11:10  web女性自身

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「『俺たちは天使だ!』は1979年の作品。ボクは1980年まで『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)に出演していたから、撮影は掛け持ちだったんです」



こう語るのは小野寺昭さん(81)。多忙な中『俺たちは天使だ!』に出演したのは、演技の幅を広げるためだったと振り返る。



「“太陽”には1972年から出演していて、どこに行ってもファンから『殿下、殿下』と愛されましたが、放送開始から5年、6年とたつと“このまま正義の味方の刑事役ばかりでいいのだろうか”“悪役や汚れ役を演じられなくなるのでは”と不安に。そんなときにコミカルな役に挑戦できる“天使”に出合ったんです」



両ドラマとも、プロデューサーが同じだった。



「だから“太陽”の出演者も多いんです。ボクと同じように、みんなも“天使”では、これまでとは違うキャラクターを演じたかったようで、ワイルドなテキサス役の勝野(洋)さんは、“天使”ではネクタイ姿に変身。下川辰平さんは、渋い長さんからは想像できない、ちょっと飛んでるビルの管理人役を好演していて、刺激になりました」



主演の沖雅也さんも、『太陽にほえろ!』出身者だ。



「“太陽”の現場では、待ち時間に出演者が騒いでしゃべっているのに、沖さんは二枚目でクールなスコッチそのままの雰囲気で、いい意味でマイペースなスタイル。ところが“天使”では主人公ということもあってみんなをまとめていました。“こんな人懐っこい部分もあるんだ”って感心するくらい。ただ、ボクはお酒を飲まないから、一緒に食事に行ってプライベートなことを語るということはありませんでした」



小野寺さんは、沖さんと一緒のシーンが多かったという。



「いつもお金がない探偵事務所のキャプテン(沖)が、たばこを吸いにサボりにやってくる法律事務所の弁護士役だったから。2人でたばこを吸っていると、必ず長谷直美さん演じる助手役に怒られてたばこを取り上げられるけど、それでも隠れて吸う(笑)。笑いを誘うトボけた演技は、すごく新鮮で楽しかったですね」



このように、キャラクターの特徴が強く打ち出されていたという。



「神田正輝さん演じる役は、いつもアジの開きをパンで挟んでアジサンドを食べていたりしてね。台本を読んで“こうしたい”という話を監督にすると、どんどん採用されていくような勢いがあった現場。まだ若かった柴田恭兵さんもすごくコミカルで、『あぶない刑事』(日本テレビ系)の原点にもなった役なんじゃないでしょうか」



『俺たちは天使だ!』(日本テレビ系・1979年)


青山に事務所を構える探偵事務所の所長、麻生雅人(沖 雅也さん)が一攫千金を目指すアクション・コメディ。沖さんをはじめ、小野寺昭や勝野 洋、神田正輝、柴田恭兵など『太陽にほえろ』でお馴染みのメンバーが見せるコミカルな姿が話題となった。



【PROFILE】


おのでら・あきら


1943年生まれ、北海道出身。児童劇団を経て、1969年から本格的に俳優として活躍。1972年から8年間出演した『太陽にほえろ!』の“殿下役”で人気を博した。

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