宝塚歌劇団の宙組トップ芹香斗亜(せりか・とあ)が2日、兵庫・宝塚大劇場で、サヨナラ公演「宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』」「ジャズ・スラップスティック『Razzle Dazzle(ラズル ダズル)』」の千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。
本編終了後には、休憩をはさんで、サヨナラショーが行われ、花組時代の主演作から「MY HERO」で幕開け。冒頭、サヨナラショーでは異例の客席おりでファンと触れ合った。
その後は、最初に配属された星組時代、新人公演初主演作「愛と青春の旅だち」など思い出曲のメドレーや、宙組トップ初主演作となった「Xcalibur エクスカリバー」からのナンバーも。昨年の全国ツアー作からの「LIBERTANGO」などで、トップ娘役春乃さくらとのデュエットも披露した。
ショーを終え、最後の大階段は、男役の正装黒えんび。同期生からの花束は元花組の航琉(わたる)ひびきから受け取り、ステージ中央に立つと、2階席のある上方を見やり、満面笑み。「正直、舞台がこんなに魅力的で奥深いものだと、ここで初舞台を踏んだ時は、思ってもいませんでした」とあいさつ。
続けて、宝塚人生18年を振り返り「こんなにも夢中で幸せになれるもの見つけられて、本当に幸せです」。さらに「たくさんの役から、自分自身と向き合う強さを学びました。まだまだ私には足りないものばかりです。この劇場は夢と希望にあふれています。まだまだ自分に期待しています」と、決意も口にした。
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そして、客席に向かい「この思いがあふれているのは、支えてくれている皆さまの愛があるからです。4月27日まで、私は自分に期待し続けたいと思います」と言い、卒業の瞬間まで芸を磨くと誓った。
芹香は07年、93期生として入団。星組、花組を経て、宙組へ移り、23年6月に宙組9代目トップに就き、相手娘役に春乃さくらを迎えた。母もOGの白川亜樹で、トップ制度固定以降では、元タカラジェンヌの娘として、初のトップ就任となった。
23年9月末、本拠地お披露目「PAGAD」「Sky Fantasy!」が開幕したが、団員の急死で上演は2日で終了。公演中止の期間が続き、24年6月に、ショーのみの特別公演「Le Grand Escalier−ル・グラン・エスカリエ−」で活動を再開させ、再スタートを切った。
途中中止、特別上演を含めて本拠地3作、在位686日(1年10カ月16日)で退く。サヨナラ公演は、宝塚を終え、東京宝塚劇場で3月15日に開幕(4月27日まで)。芹香は東京公演千秋楽をもって退団する。
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