松重豊、『劇映画 孤独のグルメ』大ヒットお礼行脚で日本縦断 8都市18会場舞台あいさつの合間に食欲止まらず

19

2025年02月03日 10:09  ORICON NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ORICON NEWS

『劇映画 孤独のグルメ』福岡の劇場で質問してくれた子に井之頭五郎の名刺を手渡す松重豊監督
 俳優の松重豊が、初めて監督・脚本を手がけ、主演も務めた『劇映画 孤独のグルメ』を引っさげ、公開初日(1月10日)の翌日から全国8都市18劇場でお礼行脚を敢行。各地で舞台あいさつ、ティーチイン、記念撮影会、松重監督による自撮り会などを行い、集まったファンと交流を深めた。

【画像】福岡・大阪・名古屋・札幌での舞台あいさつの様子

 2012年からテレビ東京系で放送されてきた、深夜のグルメドラマ『孤独のグルメ』初の“劇映画”として劇場公開された本作は、1月29日までの公開20日間で、観客動員数53万人、興行収入7.5億円を突破。

 松重監督が訪れたのは、1月11日〜13日に首都圏の9劇場(東京:TOHOシネマズ渋谷・TOHOシネマズ上野・TOHOシネマズ錦糸町・TOHOシネマズ池袋・TOHOシネマズ新宿・TOHOシネマズ日比谷/神奈川:Tジョイ横浜・TOHOシネマズ川崎/埼玉:MOVIXさいたま)、1月22日に長崎県五島市(福江島)、23日は福岡(T・ジョイ博多、TOHOシネマズららぽーと)、24日は大阪(TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ梅田)、25日は名古屋(109シネマズ名古屋、ミッドランドスクエアシネマ)、2月1日に札幌(TOHOシネマズすすきの、札幌シネマフロンティア)。

 主人公・井之頭五郎五郎のごとく、日本各地を駆け巡った松重監督は、各地での舞台あいさつの合間に、現地のおいしいグルメも堪能。「幸福に空腹を満たし」腹いっぱいの日本縦断の旅となった。

■1月11日〜1月13日:東京・神奈川・埼玉

 首都圏の9劇場のチケットは売り出し後すぐに売り切れる人気ぶり。舞台あいさつは上映後に行われ、各劇場で最初に「今、何を一番食べたいか」という質問を投げかけた松重監督。「今日はマスコミの方々もいないので、皆さんの質問になんでも答えます!」と、ファンの質問に全力で答えた。

 これまで登場した料理の中でおすすめの店や、プライベートでも訪れた店があるのか、また、『孤独のグルメ』の代名詞ともいえる“モノローグ”の極意や、“孤独カット”の顔の作り方など、ずっとドラマを見続けてきたからこそ知りたいことについて質問が飛び交った。

 キッズファンから、「五郎さん(松重)の好きな食べ物や、今何が食べたいか」というかわいらしい質問が投げかけられると、松重監督は「君は何が食べたいと思ったの?」と逆に質問。「ラーメン!」と元気よく答えるキッズにつられ、「僕もラーメン腹になってきたなあ…」と、五郎の名言「俺の腹は今何腹なんだ…?」にかけた回答をし、会場を盛り上げたことも。

 とある劇場では松重監督に、「難病を乗り越え『孤独のグルメ』という作品に出会い、ご飯を食べることはこんなにも幸せなことなんだと、松重さんと五郎さんに教えてもらいました。ありがとうございます」と感謝を伝えるファンも。

 ティーチインの後には、会場にいるファンの皆様による撮影タイムを設け、松重監督は“孤独カット”を実演したり、手を振るなどポーズをとって、たくさんのシャッター音に応えた。さらにイベント終了前には、監督自身が自撮り棒で観客と記念撮影をして思い出を作っていた。

■1月22日:五島列島凱旋上映会/長崎県五島市

 本作のロケ地の一つでもある五島市福江島にて凱旋上映会を実施。松重監督は五島市島民の300人と共に、本編を鑑賞し、リアルタイムで観客のリアクションを感じるイベントとなった。上映後には、松重監督自ら、一人一人に井之頭五郎特製名刺を直接手渡し、感謝を伝えた。

 また、劇中で登場する「みかん屋食堂」のおかみさんも本イベントに来場しており、松重監督は「五島から素敵な女優さんが誕生しました!」と紹介する一幕も。撮影当時、おかみさんは「演技は素人だから…」と遠慮していたそうだが、松重監督の「よーい!はい!」という合図があると、監督も驚くほどナチュラルに堂々と演じていた、と当時の様子を語っていた。

■1月23日〜25日:福岡・大阪・名古屋

 福岡は松重監督の故郷でもあるため、早速「質問ではないですが…博多弁を少し話していただけないでしょうか?」と地元ならではの無茶ぶりが。松重監督は「今の人たちには聞き取れんくらいやけんね(笑)。華丸くんにも『松重さんの博多弁はきつすぎますね(笑)』と言われたくらいなんしゃべりようかわからんよ。今は標準語に翻訳してマイルドな感じでやってますが、博多弁になると荒々しい血が逆流してくる気がします(笑)」と答え、会場を沸かせた。

 「劇中の“究極のスープ”は実在するのか、オリジナルなのか?」という質問に、「長崎生まれ、福岡育ちなので、北部九州の出汁って独特のうまみを持つものが多いですよね。そんな要素も詰め込みながら、撮影ではフードコーディネーターの飯島奈美さんに作っていただきました。幸いにも福岡のスープメーカーであるダイショーさんが発売しているスープがスーパーに売っているので、もう少し空腹を我慢できる方はぜひお買い求めください(笑)」と、松重監督から作品とコラボしたスープの告知が飛び出る、ある種のファインプレーな展開に。

 また、遠藤憲一の出演経緯について質問した女性に松重監督は「劇中で『孤独のグルメ』のオマージュをしようと思った時、その主役は、若い頃から役を分け合っていた遠藤さんしかいないと思った」と回答。さらに、サイン入り井之頭五郎名刺を手渡すと、その女性は「小さい頃から俳優の中で一番松重さんが好きでした!」と黄色い悲鳴を上げて喜んでいた。

 大阪では、上映中から度々笑いが起き、質問コーナーでは過半数が手を挙げるなど大盛り上がり。「映画の第二弾は考えていらっしゃいますか?」「(遭難シーンで)貝なのかキノコなのか一体なにで泡をふいて倒れはったんですか?」「ドラマと映画で五郎さんの乗っている車の種類が少し違うようですが!?」など、これまでなかった鋭い質問の数々に松重監督も裏話を交えたトークで答えた。

 さらに、『孤独のグルメ』を通じて日本に興味を持ち、日本語を勉強し、中国から日本に来たというファンから「機会があれば中国にも来てみたいですか?」という質問が。松重監督も国境を越えた作品の人気を改めて実感し「海外にもこの番組を愛してくれている方がたくさんいるのでご要望があればいくらでも行きたい。その時はぜひスタッフかキャストで参加してください!」と勧誘していた。

 舞台あいさつを終えた後、松重監督は「多くの方に待っていていただいて、楽しんでいただけたようで良かったです。特に大阪ではおいしいものが食べたいなと思っていて。(行きたかったお店で)スタッフみんなで“こなもんフルコース”を食べれたことが何よりの思い出です」と話し、大阪を満喫できたようだ。

 年末年始のYouTube配信企画ではスケジュールの都合で訪れることが出来なかった名古屋では、会場へ向かう道中「(『孤独のグルメ』の中で)10年ほど前はおいしい海老に出会ったし、6年前の大晦日スペシャルで来たこともあったなぁ。あんバタートーストを昼下がりに食べたいです」と話したり、ラジオ番組の取材中に「以前出演した大河ドラマの撮影中に何度も食べた“鬼まんじゅう”もおいしかった!」と、井之頭五郎並みに食欲が止まらない様子。

 舞台あいさつでは、パリについて「どこを向いても画になる、素晴らしい街。築100年以上の建築物も多く劇中にも出てくる小さなエレベーターなどは後からつけたようです」と語り、SUP(サップ)のシーンについても「ロケハンでやってみるまで一度も乗ったことがなかったんですが、割と体幹が強いらしくスーツを着ての撮影でしたが一度も失敗しなかったんです!」など松重監督が細部までこだわった撮影やロケーションについての質問に「よくぞ聞いてくれました!いい質問」とご満悦。

 「ドラマの撮影日は前日からごはんを食べないようですが映画では?」と問われ、「監督業も兼務していたのでカメラの前にいたと思えばモニターがあるところに戻ったり、通常よりも運動量が多かったんですよね(笑)。究極に空腹でした」と監督・脚本・主演すべてを務めたからこそのエピソードに観客も興味津々だった。

■2月1日:札幌

 お礼行脚キャンペーン終着地・札幌では、「ジンギスカンも焼肉も行きたいし、最後は〆パフェかな〜」と北海道グルメに思いを馳せながら現地入り。舞台あいさつでも、「北海道といえば札幌がフィーチャーされがちですが他のところにもおいしいものがたくさんあるんです!」と北海道グルメの話題になり、「長くなりますよ?(笑)」と前置きのもと、「北海道は年一くらいで来ていたので、網走の喫茶店のシーフードカレーが忘れられない。帯広駅前のジンギスカン、釧路のおばちゃん3人でやってるラーメンもめちゃくちゃおいしい!あと小樽の回転寿司も…」と松重監督の北海道グルメ愛が爆発。

 また、「井之頭五郎を演じられる時に一番気になるのは髪色!どうされているのでしょうか?」という質問に、「今作のサップのシーンなどは濡れるしカツラでいこうかという話も出ましたが結局すべてヘアスプレーです。40分くらいで井之頭五郎になれます」と撮影の裏側を暴露。今回のキャンペーン最後の質問となった小さな男の子からの「映画の撮影で大変だったことは?」という問いに「作る前にいろいろ考える方が大変で、監督は楽しい作業でいい経験にもなった。どんなに大変でも楽しいと思える仕事を見つけられたら素敵な人生を送ることができるよ」とエールを送りながら「君は何になりたいの?」と逆質問。「中華の料理人!」と元気に答える男の子に「おぉいいね、食べに行く!」と、名刺を渡す松重監督の姿は井之頭五郎そのものだった。

 「目標としている10億突破までまだまだ終われないんですが…(となにやら言葉を濁しながら)、とにかく今日はおいしいものを食べながら誰かとこの映画の感想を語り合ってくれたらうれしいです」と、日本を縦断したお礼行脚を締めくくっていた。

このニュースに関するつぶやき

  • この作品の興行収入が大きく伸びない最大の理由、それは上映館(総席数)が、圧倒的に足りないから、のように思える。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(14件)

ニュース設定