ビヨンセ「何年もかかりました」　“４度目の正直”で初の年間最優秀アルバム賞　グラミー賞

米音楽界で最も栄誉とされる第67回グラミー賞授賞式が2日、米ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで開催され、米歌手ビヨンセ（43）が悲願の年間最優秀アルバム賞を初受賞した。

通算8枚目のアルバム「カウボーイ・カーター」で最多11部門へのノミネートを果たしたビヨンセは、グラミー史上最多となるキャリア累計ノミネート数99を記録する歴史的快挙を達成。しかし、これまで4度ノミネートされながら、1度もアルバム賞を受賞していなかった。「カウボーイ・カーター」でカントリー・ミュージックのジャンルに進出したビヨンセはこの日、最優秀カントリー・アルバム賞も受賞した。

1月初旬にロサンゼルスを襲った大規模な山火事に対処したロサンゼルス郡消防局の消防士たちがプレゼンテーターを務め、ビヨンセの名前が呼ばれると、長女ブルー・アイヴィーと手をつないで登壇。「私たちの安全を守ってくれた」と消防士らに感謝の言葉を述べたビヨンセは「何年も何年もかかりました」と、初受賞への率直な感想を述べた。

アルバムでフィーチャーされた黒人カントリーミュージックアーティストのリンダ・マーテルにこの賞をささげたビヨンセは「私たちは前進を続け、扉を開いていけたらいいなと思います」と語り、娘を抱きしめて喜びをかみしめた。（ロサンゼルス＝千歳香奈子通信員）