元TBSの高野貴裕アナウンサーが、6月22日に投開票が行われる予定の東京都議会議員選挙に、世田谷選挙区から「都民ファーストの会」の候補として出馬することが明らかになった。高野氏は1月いっぱいでTBSを退社している。
長女は国指定の難病を発症
高野氏は2月3日にInstagramアカウントを開設し《すべての人が支え合い、笑顔で生きられる社会を目指して。きれいごとに聞こえるかもしれませんが、まずは勇気を持って一歩を踏み出さなければ何も変わりません。志を同じくする仲間とともに、この世田谷区から都政に挑戦します》と記している。
TBS在職中に社会福祉士の国家資格を取得した高野氏。その理由として、9歳になる娘が《#先天性ミオパチーという国指定難病の医療的ケア児がいます。愛するわが子を育てるなかで、何度も #福祉 と向き合ってきました》とつづった。
さらに続けて、《医療的ケアや就学、地域からのサポートなど、 #共生社会 の様々な資源に何度も助けられてきました。心から感謝しています。しかし、同時に当事者だからこそ、「もっとこうしたら多くの人が救われるのに」と感じる場面もありました》と課題を感じ、政治を志したとも。
高野氏は2011年に女優の星野真里と結婚。15年に第1子となる女児が誕生した。24年9月に星野が長女の難病と、日常生活では電動車椅子を用いていると明かしている。
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しっかりとした信念に基づき政治を志すさまは評価されるべきだが、ネット上では心ない声も聞かれる。
《娘の病気のカミングアウトからすべて出馬に向けた計算だったんでしょうね》
《インスタにやたらと娘さんの動画を出してたよね。病気を知って欲しいという目的があるのかなと思ってたけど、あまりに何度も出てきて悪いけど食傷気味だった 》
《娘さん、いいように担ぎ出されないといいけど》
こうした声が聞かれてしまう理由を政治ジャーナリストが語る。
「やはりお子さんの難病公表、TBS退社、出馬宣言とすべてのタイミングが流れるように進んでいるので訝しむ声が相次いでいるのでしょう。もちろん選挙には準備が必要ですが、その“用意周到さ”がかえって印象を悪くしてしまったのでは」
ネット上では《スピードの人と同じような感じ?》と元SPEEDメンバーで自民党に所属する今井絵理子参議院議員と並べる声も聞かる。今井氏は長男に聴覚障害があり、2016年の出馬前から全国で講演活動などを行っていた。
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高野氏もTBSではCSRやSDGsなど社会貢献事業を手がけていたが、知名度もあるためどうしても“著名人候補”のイメージが先行しまうのだろう。
《地方議員よりキー局社員の方が安定してると思うんだけどね》といったコメントもSNS上に。こうした心ない声を跳ね返す活躍に期待したい。