2024年10月にリリースされたiOS 18.1から、「Apple Intelligence」の提供が始まっている。ただし、日本語対応は4月以降に予定されており、現時点ではiPhoneのSiri言語設定を英語にする必要がある。
本記事では、前編で紹介した「クリーンアップ」「作文ツール」「カスタマイズしたメモリームービーの制作」に引き続き、言語設定を変更した際に、現時点で使える主な機能を3つチェックしていこう。
●(4)Image Creation
iOS 18.2では、「Image Creation」(要するに画像生成)機能が使える。細かく分けると3つの機能として名前が付いている。
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1つはアプリとして追加されている「Image Playground」だ。同アプリでは、画像生成モデルを用いたText to Imageの生成AIツールを使った画像生成と同様のことが行える。要するにキーワードを指定することで、自動で画像が出力される。
初回は必要なデータのダウンロードに少々時間がかかるので、少し時間を空けて、焦らずに操作しよう。ちなみに、同機能は「メッセージ」アプリからもアクセスできる。この場合、「メッセージ」アプリ画面に表示される「+」ボタンからのメニューで「Image Playground」を選択し、同様に生成を行えばよい。
2つ目は、「Genmoji」(ジェン文字)だ。同様の画像生成機能を使って、画像ではなく絵文字を生成する機能だ。こちらは絵文字のキーボードを選択した状態で右上の顔に+の付いたアイコンをタップ。生成したい絵文字をテキストで指定して、出力された結果を選ぶことで作成した絵文字を入力できる。
3つ目は、「Image Wand」(マジックワンド)だ。「メモ」アプリで描画した雑なイラストを元に、テキストでの説明を加えて、イラストを生成してくれる。
●(5)SiriのChatGPT連携
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Siriに回答を求めると「Use ChatGPT」という欄が表示される。こちらをタップすることで、ChatGPTによって生成されたテキストが表示される。ただし、英語で発話する必要があり、生成も英語なので使う人を選ぶだろう。指示の仕方によっては、出力を日本語に翻訳させて使うこともできるが、少し手間がかかる。
なお、「設定」アプリの「Apple Intelligence & Siri」にある「EXTENSIONS」の欄に「ChatGPT」という項目があり、ここから使用しているChatGPTのアカウントとの連携操作が行える。筆者は有料版の「ChatGPT Plus」を契約しているので、ログインすることでChatGPT Plusとして連携されるようにしている。
●(6)ビジュアルインテリジェンス
iPhone 16シリーズでは、新搭載の「カメラコントロール」ボタンを使った「Visual Intelligence(ビジュアルインテリジェンス)」が利用できるようになったこともトピックだ。
同機能は、カメラコントロールを長押しすることで起動する。あとは被写体にカメラを向け、画面上のボタンで「Ask」か「Search」のどちらかを選択する。
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「Ask」を選んだ場合には、ChatGPTによって被写体を解説する説明文が生成された。「Search」を選んだ場合にはGoogleの画像検索が起動した。なお、「Ask」を選択した場合には、追加の質問なども送信できる。例えば、食べ物を写して、「Ask」を選択して結果が表示されたら、「How much calories does it have?(カロリーはどれくらいありますか?)」と聞けば、それに対する回答も生成されるといった具合だ。
こうしたApple Intelligenceの機能は、使い方によっては時短につながったり、コミュニケーションをリッチにするだろう。ただし、本稿で紹介したように、言われなければ気付かないでスルーしてしまいそうなものも多い印象だ。対応機種であるiPhone 15 ProシリーズおよびiPhone 16シリーズをお持ちの方は、もし興味があれば手元の端末を用いて、一度実際に操作してみると、今後のアップデート内容を把握する意味でも、現状の機能の全体像や使用感を把握しやすいと思う。
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