名古屋出入国在留管理局の施設で2021年3月、収容中に死亡したスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)の遺族が、国に損害賠償を求めた訴訟の第16回口頭弁論が5日、名古屋地裁(大竹敬人裁判長)であった。
原告でウィシュマさんの妹2人が意見陳述し、母親のコメントを読み上げた。日本で英語の先生になるために日本に留学したいとウィシュマさんが言った時、母親は当初、強く反対したが、日本語の辞書がボロボロになるまで勉強し「日本は安全で素晴らしい国」と話す姿に翻意。家を担保にして留学費用を工面し、日本に送り出したという。
母親は収容中の様子を収めた監視カメラの映像の全面開示を求めるとともに「体と心の全てが張り裂けそうな思いで、今日も明日も我が子の死を悲しみ続けなければならない母親が私で最後になりますように」と訴えた。妹のポールニマさんは涙を拭きながら読み上げていた。【道下寛子】
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