<カーリング日本選手権:フォルティウス6−5北海道銀行>◇7日◇横浜BUNTAI◇女子◇2次リーグ
フォルティウスが2次リーグ首位通過を決め、9日の決勝へ進出した。
6−5で北海道銀行に勝利。3チームが同リーグ通算4勝1敗で並び、当該チームの対戦成績も五分であるため、ドローショットチャレンジ(DSC)によって決勝トーナメントの組み合わせが決まった。フォルティウスは、8日の準決勝(北海道銀行−ロコ・ソラーレ)の勝者と対戦。9月の26年ミラノ・コルティナ五輪代表決定戦進出への絶対条件となる優勝へ、前向きに突き進む。
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しぶとかった。フォース吉村紗也香が苦境を救った。3−4で迎えた後攻の第8E。フォルティウスは円の内に石をためられる展開が続いたが「どのチームよりもアイスを読めている」と自信を失わなかった。7投目で相手の石を2つはじき出すと、最終8投目でも円の中心に置かれた相手の石を飛ばす。2点奪取で逆転。最後も逃げ切り「堂々とプレーできた」と胸を張った。
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底からはい上がってきた強さがある。22年北京五輪代表決定戦では、王手をかけながらロコ・ソラーレに3連敗。その後は所属先との契約が終了し、スポンサーもない状況から新体制で再出発した。先行き不透明だったが、下を向かなかった。サード小野寺佳歩は「ゼロからだけど、チームメートだけはそろっていた」と歩みを止めず、吉村は「いつか笑える日が来る」と信じた。
前夜のロコ・ソラーレ戦では2点リードの最終エンドに試合をひっくり返されたが、この日は「最後の1投まで決め切れば絶対に勝てる」と強気に攻めた。2度逆転されながら、崩れなかった。ミラノ・コルティナ五輪への道をつなぐには、優勝が絶対条件。吉村は「優勝することに全集中している」と言い切った。決勝も粘り強く戦う。【藤塚大輔】
◆フォルティウス 11年にチーム結成。14年ソチ五輪に出場し5位。同3月に吉田知那美(現ロコ・ソラーレ)と入れ替わりで吉村紗也香が加入。当初は北海道銀行の名を冠にしていたが、21年にスポンサー契約が終了。日本選手権は15、21年に優勝。札幌を拠点に活動しており、チーム名はラテン語で「より強く」。
◆ドローショットチャレンジ(DSC) カーリングでは試合前に先攻、後攻を決めるため「ラストストーンドロー」(LSD)が行われる。チームの代表者2人が石の回転で時計回りと反時計回りを1投ずつ投げ、2投を合計してハウス中心からの距離が短いチームが有利な後攻でスタート。DSCはそのLSDをもとに算出され、各試合のLSDから悪い数値2つを除いた平均値で勝敗を決める。
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