「判決聞き涙あふれた」=長野ひき逃げ事件の被害者母、遺影胸に会見―東京

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2025年02月07日 19:31  時事通信社

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時事通信社

長野ひき逃げ事件の上告審判決後、記者会見する和田樹生さんの母真理さん(右)と父善光さん=7日午後、東京都千代田区
 長野県のひき逃げ事件で、死亡した和田樹生さん=当時(15)=の両親は7日、最高裁判決後に東京都内で記者会見した。母の真理さん(53)は樹生さんの遺影を胸に抱え、「判決を聞いた瞬間涙があふれた。事故の被害者が直ちに救護されることにつながれば」と話した。

 父の善光さん(54)は、判決言い渡しの場面について「ようやく(求めていた結論に)たどり着いたということで、一瞬力が抜けた」と振り返った。「失われる命があってはならないという思いが少しは通じたのかな」と語った。

 真理さんは今後、同県にある樹生さんの墓前を訪れるといい、「救護義務違反が認められたことを伝えたい」と涙声で話した。善光さんは「(事件から)10年近くかかったが、樹生も安堵(あんど)していると思う。時間がかかり過ぎたことについては謝りたい」と息子への思いを口にした。

 池田忠正被告(52)に対し、真理さんは「奪った命の大きさを考えてほしい」と怒りをにじませ、善光さんも「(これまで)自己保身の言動のみで、自分を見詰め直すことが全くなかった」と非難した。 
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