第3四半期のIIJmioは純減、勝社長「競争環境が厳しい」 3月の「ギガプラン」改定で反転攻勢へ

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2025年02月07日 23:11  ITmedia Mobile

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モバイル事業は法人が好調だが、個人向けがやや停滞している

 IIJ(インターネットイニシアティブ)が2月7日、2024年度第3四半期の決算を発表した。売り上げは2293.1億円で前年同期比14%増、営業利益は207.1億円で前年同期比4.8%増の増収増益となった。ネットワークサービスが売り上げ829.8億円、モバイル・IoTサービスの売り上げ371.3億円と業績をけん引している。


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 モバイル事業については、総回線数が前年同期比で88万増となる551.5万回線に達した。特に好調なのが法人事業で、回線数は2024年度第2四半期から27.6万の純増で300万回線に到達。ネットワークカメラやGPSデバイス、車載接続などの既存取引が拡大し、新規取引も伸びているという。また、建設現場での産業IoT、水田の水管理システムなどの農業IoTでも引き合いが続いているという。


 一方、個人向けのIIJmioは、第2四半期の129.4万回線から1万回線純減の128.4万回線となった。苦戦の要因について勝栄二郎社長は「競争環境が厳しい」ことを挙げる。また、第3四半期は「キャンペーンを控えていた」ことも響いたようだ。この期間は、ドコモのahamo、KDDIのUQ mobileやpovo、ソフトバンクのY!mobileやLINEMOがプラン改定を行い、料金据え置きで30GBのプランを強化した。こうした大手キャリアの動きも影響を与えたのかもしれない。


 IIJmioでは3月1日から「ギガプラン」を改定。5GBと10GBを値下げし、20GB〜50GBでは5GBを増量し、30GBも値下げをする。この改定について勝氏は「競争力のあるプランだと考えている」と評価。「新プランは既存契約者にも自動で適用される。お客さま満足度は今でもナンバーワンだと思っているが、さらに向上させ、長期利用をしていただきたい」と意気込みを述べた。


 IIJでは2025年4月1日に、現社長の勝氏が取締役に就任し、現副社長の谷脇康彦氏が新社長に就任する予定。谷脇氏について勝氏は「情報通信に知見が深く、総務省の通信部門でトップのポストをやられたので、マネジメント能力がある。今の中期計画では、新しい分野でデータ駆動型社会が課題としてある。そういうことも、谷脇さんがリードしていただくのではないかと思う」と期待を寄せた。


 12年にわたる社長業について勝氏は「大したことはやっていないが、1つよかったのは、若手中堅社員たちと、全社的な課題についてプロジェクトチームを作って取り組んだこと」と評価した。



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