東京新聞杯に出走予定のジオグリフ(撮影:下野雄規) 安田記念と同じ東京競馬場芝1600mを舞台とするも、内ラチから9mほど外側に仮柵を置くDコースで行われるのが特徴的(近年、安田記念はCコースで行われている)。過去10年間で1、2番人気馬はあわせて[1-2-4-13]と信頼を裏切る傾向が強く、上がり最速馬は[1-2-0-8]。どちらかと言えば持続力に優れた、タフな馬向きのレースになりやすいようだ。
◎ジオグリフは22年皐月賞馬。この時はゴール前でイクイノックスをねじ伏せ、追い込むドウデュースに影をも踏ませなかった。その後は主に国内外の芝、ダートのGIレースを使われて勝ち星から遠ざかっているが、2度のGII戦は2着と3着。札幌競馬場で良績を残しているようにタフな馬場を得意としており、昨春の安田記念、そして前走のBCマイルの内容からマイル戦に対する適性は高いと判断した。別定59キロの斤量に加え、海外遠征帰りで約3か月の休み明け。条件的には楽ではないが3歳春以来のGIII戦。「格」に期待する。
〇ブレイディヴェーグは一昨年のエリザベス女王杯優勝馬。強烈な末脚を武器にしており、東京競馬場は[3-0-0-0]。前走のマイルCSはデビュー以来初めて経験するマイルの流れにやや戸惑いを見せながらも最後は差を詰めて0.4秒差4着。2着馬とは同タイムだった。今回は、メンバー的にそれほど速いペースにはなりそうもなく得意の競馬場。この馬の末脚は怖い。
▲ボンドガールは秋華賞2着。いまだ1勝馬で勝ち味に遅い面は否定しないが、最後の直線で大きな不利があったNHKマイルCを除けば[1-4-1-0]という堅実性は評価できる。東京競馬場芝1600mコースはチェルヴィニア、コラソンビート相手に新馬戦を勝ったコースでサウジアラビアRC2着だから苦手とは言えない。別定重量55キロは、他馬との比較からは有利だ。
△マテンロウスカイは中山記念優勝馬。昨年のこのレースは6番人気0.3秒差5着で、天皇賞(秋)も0.3秒差5着。メンバーを見渡して、逃げ、先行馬が少ない組み合わせ。この馬の先行力は怖い。昨年の富士Sに勝っている△ジュンブロッサム、スワンS2着△オフトレイルも決め手比べになれば怖い存在で、連覇を狙う△サクラトゥジュールも手が合うR.キング騎手なら58キロでも無視はできない。