バカリズム脚本「ホットスポット」出演中の俳優、無名塾俳優と2人芝居で能登縦断 自身も被災→一時は避難所暮らし「気軽に笑いに来て」

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2025年02月09日 16:10  まいどなニュース

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復興応援能登半島縦断公演「春夏秋冬」を行う本郷弦さん(左)と勢登健雄さん(提供)

2024年1月1日の能登半島地震で被災し、一時は小学校で避難生活を送った石川県七尾市出身の俳優・勢登健雄さんが、同じく俳優の本郷弦さんとコメディーユニット【ゲンタケ】を結成した。3月に七尾市と珠洲市、金沢市の計5カ所で2人芝居の巡業公演を行う。

【写真】「ホットスポット」に出演している勢登健雄さん。ほら、あの人ですよ!

勢登さんは1980年1月25日、七尾市生まれ。所属はマセキ芸能社で、現在放送中のバカリズムさん脚本ドラマ「ホットスポット」(日テレ系)に、いつも違う女性と宿泊するホテルの常連客「宮本拓実」役で出演している。

能登半島地震の発生当時、勢登さんは家族を連れて七尾の実家に帰省中だった。激しい揺れで家の中はぐちゃぐちゃに。勢登さんは東京に戻るまでの数日間、実家近くの小学校で避難生活を余儀なくされた。地震2日後の1月3日夜には、出演したドラマ「侵入者たちの晩餐」(日テレ系)の全国放送があったが、勢登さんは避難先の体育館からSNSで「絶対苦境に負けません!ぜひ私の分まで観て楽しんでください!」と気丈に告知。出演者の思いがけない姿が注目を集めた。

一方、今回の公演を企画して勢登さんに声を掛けた本郷さんは、仲代達矢さん主宰の無名塾で活躍。無名塾が毎年公演を行う能登演劇堂が七尾市にある縁などから、地震後は能登での災害ボランティアにも携わってきた。被災した人たちにとってはもちろん生活の再建が第一だが、そんな中でも「楽しくて笑えるようなものが見たい」という多くの人の思いに触れ、“能登半島縦断公演”を思いついたという。

会場は主に小さな集会所や公民館。地震後の能登半島を舞台に、そこに暮らす人々や外から訪れる人たちが織り成す人間模様を2人だけの芝居で見せる。作、演出、出演、スタッフワークなどは基本的に全て2人でこなし、現地には車1台で向かうという。鑑賞料金は無料。2人は「ま、かたいことは抜きにして、気軽に笑いに来てください!」と明るく呼び掛けている。

取材に対し、勢登さんは「昨年9月には奥能登豪雨があり、さらなる被害に遭われた方もいます。地震から1年以上が経過して、今は能登のニュースや情報を目にする機会も減っていると思いますが、こうした取り組みがあることを通じて時々でも能登に思いを馳せていただければ嬉しいです。私たちも、私たちにできる形で支援を続けていきます」と話した。

◇  ◇

【ゲンタケ】
復興応援能登半島縦断公演「春夏秋冬」公演情報

3月7日(金)10時半開演 七尾市田鶴浜仮設住宅集会所
      15時開演 金沢市民芸術村事務所棟2階和室
3月8日(土)11時開演 珠洲市下出集会所
      15時開演 珠洲市宝立公民館
3月9日(日)11時開演 七尾市中島地区コミュニティーセンター
[入場無料/開場は開演の30分前/上演時間:約45分]

詳しい情報、問い合わせは本郷弦さんのXアカウント(@gen27strings)から。

(まいどなニュース・黒川 裕生)

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