ペジェグリーニ監督は状況を好転させられるのか!? [写真]=Getty Images ベティスのラモン・アラルコンCEOが、マヌエル・ペジェグリーニ監督の進退について明言した。10日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
現在71歳のペジェグリーニ氏。これまでにビジャレアルやマラガ、マンチェスター・シティといったクラブで成功を収めてきた“老将”は、2020年夏から指揮を取るベティスでも17年ぶりのコパ・デル・レイ(国王杯)優勝や、クラブ史上初の4シーズン連続欧州大会出場などを成し遂げた一方で、今シーズンはやや停滞気味に。ラ・リーガ第23節終了時点で11位とボトムハーフに甘んじている他、2025年に入ってからの公式戦7試合で2勝1分4敗(うち1勝は下位カテゴリーのクラブと対戦した国王杯)と黒星が先行。加えて、直近のセルタ戦では前半を2−0で折り返したものの、後半に3失点を許して逆転負けを喫しており、指揮官の進退を問う声も上がり始めている。
そんなベティスは、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)・プレーオフラウンドでヘントとの対戦を控えている。仮に敗退となれば、ペジェグリーニ監督解任の風潮が広まることが予想される中、地元のラジオ番組『Libre y Directo』に出演したアラルコンCEOは、「できるだけ早くこの不調から脱出できることを願おう。これまで取りこぼしてこなかった下位チームとの試合に敗れたのは確かだけど、我々はそんなことを気にしていない。今はヘント、レアル・ソシエダに向けて選手たちを引き締めることだけを考えている」とコメント。
続けて「チームに目標を達成できるだけの能力があることは、シーズン中のさまざまな局面で証明されている。監督と選手たちは、必ずやこれを成功させてくれるだろう。5月には、今よりも良い順位にいることを期待している」と信頼を強調した。
今シーズンが就任5年目となるペジェグリーニ監督だが、アラルコンCEOは長期政権も視野に入れている模様。来シーズンにはクラブ最長タイの6年目に突入するわけだが、同氏は「サイクル云々はメディア側が問題にしていること。ファーガソンは長年マンチェスター・ユナイテッドを指揮したし、今ならシメオネがアトレティコにいる」と引き合いに出しつつ、「我々は、初日からマヌエルと素晴らしい関係を築いてきた。今は状況を好転させることだけに集中している。もっと勝たないとね。まずは、ヘントでのとても重要なカンファレンスリーグだ。ファンはクラブを応援してくれるだろう。みんなでこの状況を打開する。サイクルの是非についての議論…我々はそれについて考えていない」と解任の可能性を一蹴した。
さらに、アラルコンCEOは「彼には1年半の契約があり、それを果たさない兆候は見られない。マヌエルは期待通りのコーチで、他に適任者はいないんだ。フットボールの世界において、それは多くのことを含むだろうが、我々が心配しているのは、目の前の試合について。クラブ内で監督に関する議論はないけど、ジャーナリストの間ではそのような議論があるようだ」と述べている。
ペジェグリーニ監督の手腕に全幅の信頼を寄せるベティス上層部。果たして、百戦錬磨の“老将”は、この期待に応えることができるのだろうか。