パリで開かれた国際会議「AIアクションサミット」で、写真撮影に応じる各国首脳ら。前列中央はマクロン仏大統領=11日(AFP時事) 【パリ時事】日本は11日、人工知能(AI)に関する初の国際条約にカナダと共に署名した。英国やフランスなど46カ国が加盟する欧州評議会(本部・仏ストラスブール)が2024年に条約を採択。非加盟の日本とカナダは策定交渉にオブザーバー参加していた。これで米国、欧州連合(EU)を含む計13カ国・機関が署名を済ませた。
パリでの署名式典に出席した松本尚外務政務官は「日本は人権、民主主義、法の支配という基本的価値を推進する強い決意を示す」と表明。生成AIのルールづくりの枠組み「広島AIプロセス」やこの条約が「国際的なAI統治の基盤になると確信する」と述べた。
条約は5カ国の批准を経て発効する。締約国はAIの設計、開発、利用に際し、人権などの基本的価値が損なわれないよう適切な措置を講じる義務を負う。