
「ちくしょう、飛び出し坊やばかりではないか」
島めぐりが趣味だという百島純(@momoshima_jun)さんが投稿されたのは、こちらを向くたくさんの人型の看板。ご存知の方も多いかと思いますが、こちらは主に通学路などに設置されている「飛び出し坊や」。2023年公開の映画、「翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜」にも登場して話題になったのも記憶に新しいかと思います。ゲームの敵キャラが登場したかのようにも見えるこの一枚に、10万を超える「いいね」が集まり反響を呼びました。
「早く倒さないと合体して手強くなるので気をつけて下さい」
「車の教習所にあったシミュレータに似た景色があった気がする。すげぇ理不尽な動きで当たりにくるやつ」
「シューティングゲームみたいですね」
「夜になったら走って追いかけてきそう」
「飛び出し坊や」は1973年に滋賀県の看板製作会社が考案したもの。それ以降、発祥の地である滋賀県を中心に全国進出を果たし、基本的に制作や設置は自治体やPTAが行っています。百島さんのポストに寄せられたコメントによると、撮影された地域は通学路となっているとのこと。
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この件について自治体の担当者にお話を伺ったところ、「地域自治会が任意で設置しているものではないか」とお話されていました。このことから、学校に通うお子様の安全を確保するため、近隣住民の方によって設置されたものと考えられます。一方、この地域は特段事故が多発しているような場所でもないそうで、なぜこんなに看板が多いのかという理由については謎に包まれています。
この写真を撮った時の詳しいお話を、百島さんに伺いました。
ーーこの写真は奈良県で撮影されたと?
「滋賀と思われている方も多いですが、奈良県天理市です」
ーー奈良へはどういった目的で訪問されたのでしょうか?
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「自転車で集落巡りをしている際に偶然発見しました」
ーーこの周辺で、何体の飛び出し坊やに遭遇されたのでしょうか?
「当初は数えてなかったのですが、あまりにもバズったので再度行き、11体いることを確認しています」
ーーここで見られたデザインは全て同じだったですね?
「すべて同じタイプの飛び出し坊やでした」
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ーーこの光景を最初に見た時の、率直なご感想は?
「『え、多くない?(絶句)』というのが第一印象です」
ーー普段は島めぐりをメインにご活動されているとのことですが、今までに行った島の中で一番印象に残っている場所は?
「一般受けするのはトカラ列島の小宝島でしょうか。鹿児島の屋久島と奄美大島の間にある島々の一つです。周囲4キロ人口50人ほどの小さな島で、国内で最後まで艀(はしけ)作業をしていた島として知られています。青い海と乳白色の温泉、多くの奇岩と小さい中に見どころが詰まっています」
ーー島めぐりを始められたのは?
「大学時代にとりあえず行きにくい島に行こうと小笠原や八重山の島々を巡り始めたのがきっかけです。精力的に回り始めたのはこの10年くらいです」
最後に、百島さんは「Xのアカウントで島のことや奈良のことをポストしています。今年は同人誌も出そうと思っているので、Xをフォローください。なお、ディアゴスティーニより週刊日本の島という分冊百科が発売されています。そちらにも写真の掲載や執筆をしていますので、島に興味がある方は調べてみてください」と話してくれました。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・行橋 友)