堤真一×山田裕貴、映画『木の上の軍隊』“ガジュマルの木”も登場人物の一人 予告編&場面写真など

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2025年02月13日 09:36  ORICON NEWS

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堤真一×山田裕貴、映画『木の上の軍隊』6月13日より沖縄にて先行公開、7月25日より全国公開(C)2025「木の上の軍隊」製作委員会
 1945年、沖縄県伊江島で激しい攻防戦が展開される中、2人の日本兵が木の上に身を潜め、終戦を知らずに2年もの間生き延びた―― そんな衝撃の実話から着想を得た作家の故・井上ひさしさんが原案を遺し、こまつ座にて上演された舞台を映画化した『木の上の軍隊』が、6月13日より沖縄にて先行公開、7月25日より全国公開される。俳優の堤真一、山田裕貴がダブル主演を務めた本作の予告編とポスタービジュアルが公開された。

【動画】映画『木の上の軍隊』予告編

 宮崎から派兵された厳格な少尉・山下一雄を堤、沖縄出身の新兵・安慶名(あげな)セイジュン役を山田が演じる。二人は初共演ながら、阿吽(あうん)の呼吸で極限状態の兵士たちを、繊細かつ力強く、そして人間らしい可笑(おか)しみをもって表現する。監督と脚本は、沖縄出身の平一紘(『ミラクルシティコザ』など)。全編沖縄ロケ、伊江島では実際に生い茂るガジュマルの木の上で撮影を行った。

 舞台は、戦況が悪化の一途を辿る太平洋戦争末期の沖縄県伊江島。予告編では、厳しい表情で「これよりこの島は地獄に突入する――」と口にする上官の山下(堤)と、のん気な様子で「敵が上陸したら、お前最初に死ぬと思うよ」と言われる新兵・安慶名(山田)の対照的な姿が印象的だ。

 そんな二人は激しい攻防戦の末、敵の銃撃に追い詰められ、命からがらガジュマルの木の上に身を潜める。山下は「この戦いは長引く…」と、援軍が来るまでの待機を決めるが、それは長きにわたる“たった二人の孤独な戦争”の始まりだった。終わりが見えない木の上での生活が続く中で、日本兵としての使命感と死への恐怖に葛藤しながらも彼らが願い、戦い続けたものとは――。

 本編はもちろんのこと、予告編映像でも圧倒的な存在感を醸し出す“ガジュマルの木”。実際に生い茂っている木の上での撮影について主演の二人は、「(本作のモデルとなった)実在したお二方もそうだったんじゃないかと想像するのですが、木の上で過ごすうちに、そこが一番安心できる場所になったのではと思いました。外に出たら銃弾が飛び交っているかもしれない中で、この木が守ってくれているという安心感があったのではないかと。不思議なことに、僕も別の場所で撮影をしていて、木の上に戻った瞬間一息つける感じがしていました」(山田)

 「単なる木と言うよりは生き物。物語の中でも守られていたし、木の上では役者二人なんですけど、僕にとってはこの木も登場人物の一人という気がしていました。木の上では(山田と)ぶつかり合ったり大変なシーンもありましたが、妙に癒されるというか幸せでぜいたくな時間を過ごさせてもらい、ちゃんと木とも会話できている感覚がありました」(堤)と語っている。

 堤と山田を囲む共演陣には、原作となる舞台で“上官”を務めた山西惇、そして、津波竜斗、ガレッジセール・川田広樹ら沖縄出身のキャストが脇を固める。主題歌は、伊江島出身のAnlyの書き下ろし楽曲に決定した。

 太平洋戦争終結から80年、熾烈な地上戦が繰り広げられた沖縄から発信される、沖縄戦の縮図。戦争体験者が少なくなってきた今こそ語り継ぐべき事実に基づく物語中で、必死に生き抜こうとした二人の姿は、観る者の心に深く刻まれるに違いない。


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