関西電力本社=大阪市北区 関西電力は13日、福井県に対し、県内の原発から出た使用済み核燃料の県外搬出方針をまとめた工程表の見直し案を提示した。フランスへの搬出量を従来の約200トンから倍増させることが柱。完成が延期された日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)へ2028〜30年度に計198トンを搬出する方針も盛り込んだ。
関電の水田仁原子力事業本部長は福井県庁で中村保博副知事と面談し、「工程表に従って搬出することで、将来的には搬出量が発生量を上回り、貯蔵量は減少していく」と強調。資源エネルギー庁幹部も同席し、国の方針などを説明した。
フランスへの追加搬出分のうち、約100トンは30〜31年度に高浜原発(福井県高浜町)から搬出。残り約100トンの搬出元や時期は未定とした。再処理工場には、28年度に78トン、29年度に66トン、30年度に54トンを搬出する。
県は県外搬出を長年求めており、見直し案に理解が得られるかが今後の焦点となる。中村副知事は「県議会や立地町などの意見を聞いて厳正に判断していく」と話した。