【フィギュア】鍵山優真まさかの銀「やりきった上でのミス」優勝逃すも、悲壮感なし

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2025年02月13日 23:02  日刊スポーツ

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演技を終えて呆然とする鍵山優真(撮影・竹本穂乃加)

<フィギュアスケート:冬季アジア大会>◇13日◇中国・ハルビン◇男子フリー



【ハルビン(中国)=竹本穂乃加】ショートプログラム(SP)首位で22年北京五輪2位の鍵山優真(21=オリエンタルバイオ/中京大)が、まさかアジアで優勝を逃した。4回転ジャンプ中心にミスが相次ぎ、フリー168・95点の合計272・76点で銀メダル。前回17年札幌大会の宇野昌磨に続く優勝はならなかった。SP5位の佐藤駿(エームサービス/明治大)も転倒が続いて5位だった。


   ◇   ◇   ◇


優勝は逃したが、悲壮感はなかった。鍵山は「もちろん悔しいけど、ここで挑戦できたことが次の世界選手権につながる」。乱調にも、動揺は見せなかった。


珍しくミスが続いた。冒頭の4回転フリップで着氷が乱れると、初成功へ挑んだ大技4回転ルッツ、さらにはトリプルアクセル(3回転半)まで2つ転倒。失敗が相次ぎ、フリー今季自己ベストを25・44点も下回る、同3位にとどまった。


昨年11月のグランプリ(GP)シリーズ第5戦フィンランド杯でも、フリーで乱れた。ジャンプのミスが続いてフリー5位となり、シニア自己最低の159・12点。演技後は、涙した。


今大会も11日のSPは「日本での練習と質が変わらないジャンプで、本当に満足」とノーミスの演技を披露した。その上で3カ月前とも心境が変わっていた。「やりきった上でのミスだったので、全然違う」と。


失意の大会を何度も乗り越え、昨年末の全日本選手権では4・71点の加点がつく4回転フリップを決めるなど、貫禄の演技で初優勝した21歳。世界選手権では過去3つの銀メダルを獲得し今季は26年ミラノ・コルティナ五輪の枠取りも懸かっている。宇野さんが引退し日本男子のエースとして期待される男は、アジアの課題を糧に責任を果たす。

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