伝統工法が生み出す美しさ…延べ250人以上が参加して作った土壁 『渡辺篤史の建もの探訪』明石邸を訪問

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2025年02月14日 10:00  ORICON NEWS

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伝統工法による架構「-神奈川県大磯町・明石邸-」(C)テレビ朝日
 俳優・渡辺篤史(77)が案内役を務めるテレビ朝日『渡辺篤史の建もの探訪』(毎週土曜、前4:25)。15日の放送では、神奈川県大磯町にある「明石邸」を訪れた。

【写真】左右対称の外観「-神奈川県大磯町・明石邸-」

 今回紹介された明石邸は、金物を一切使用しない伝統工法で建てられた住宅。礎石の上に柱を置く“石場建て”の構造を採用し、建物と地面を直接固定しないという古来の技術を生かしている。現行の建築基準法では特別な構造計算が必要となるため、現代では極めて珍しい工法だ。

 また、この住宅の土壁作りには、家族をはじめ延べ250人以上のボランティアが参加。下地となる“竹小舞”の組み立てから土づくりまで、多くの手によって支えられた温もりある住まいとなっている。

 玄関には、土を叩き固めた本物の三和土(たたき)が広がり、趣のある古建具が出迎える。1階は16畳のLDKを備え、吹き抜け部分には全長6メートル、直径34センチの丸太の大黒柱が堂々とそびえ立つ。さらに暖房には薪ストーブを採用し、冬場でも家全体が心地よい温かさに包まれる。

 2階は左右対称の間取りになっており、2つの個室と、それらを繋ぐ多目的室で構成。多目的室には造作の本棚が設置され、家族共有の書庫として活用されている。また、個室は屋根勾配そのままの天井となっており、屋根裏部屋のような趣も感じられる。

竣工:2021年7月
敷地面積:145.2平方メートル(43.9坪)
建築面積:62.2平方メートル(18.8坪)
延床面積:108.2平方メートル(32.7坪)
構造:木造(伝統工法・石場建て)
設計:杢巧舎(代表:木村真一郎)

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