トヨタ陣営は2台目の『カローラクロス』完成。『VWニーヴァス』も大幅アップデート/TC2000

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2025年02月20日 18:00  AUTOSPORT web

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『トヨタ・カローラクロス』の製造責任者である陣営内サテライト、コルシ・スポーツが「2台目の製造が完了」したことを報告
 今季2025年よりSUVセグメントによる新時代の幕開けを迎えるアルゼンチン最高峰のFFツーリングカー選手権TC2000にて『トヨタ・カローラクロス』の製造責任者である陣営内サテライト、コルシ・スポーツが「2台目の製造が完了」したことを報告。さらに先行開発車両“プロトタイプ001”として、いちばん乗りで姿を見せた小型クーペSUV『VW Nivus SUV(フォルクスワーゲン・ニーヴァス)』に関しては、新たにハルコン・モータースポーツが2台を投入することを明らかにし、テスト結果を反映して「大幅なアップデート」が盛り込まれるという。

 隣国のSCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”と刻を同じくし、新生SUV時代の歴史的開幕戦を4月13日に控えるTC2000だが、その舞台となるコルドバの代表的トラック、アウトドローモ・オスカー・ファン・カバレンには少なくとも5車種以上のモデルがグリッドに並ぶことが想定されている。

 そのうち、早くも2台目の製造を完了したクリスチャン・コルシ率いるコルシ・スポーツは、すでにSUVのテストスケジュールを開始しており、3台目の製造にも着手。同時にそのうちの1台を託すドライバーに、チリ・サンティアゴ出身でスパ・フランコルシャン24時間を制覇した経歴を持つベンジャミン・ハイツの加入を発表した。

「アルゼンチンでレースに復帰できること、とくにTC2000のような歴史あるカテゴリーで復帰できることは、最高のドライバーたちが揃っていることもあって、とてもうれしい」と意気込みを語った25歳のハイツは、北米のフェラーリ・チャレンジを経てインターナショナルGTオープンのヨーロッパチャンピオンに輝くと、2023年にはGTワールドチャレンジ・ヨーロッパのシリーズタイトルも得た。

「僕にとっては、前輪駆動車でレースをするのは初めてなので、簡単ではないことは理解しているが、チャンピオンシップを目指して戦いたいと思っている」

 そのハイツは、このオフ期間にもシボレー陣営YPFエライオン・オーロ・プロ・レーシングの昨季型クルーズや、SUVの先行開発車両である“プロトタイプ001”をドライブしており、今季はコルシ・スポーツ配下でルーキーカップ登録ドライバーとして戦うことになる。

 一方、トヨタ陣営のファクトリー指定トップチームとして、ダリオ・ラモンダが代表を務めるTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアは、シリーズ“5冠”に輝く絶対エース、マティアス・ロッシのチームメイトにエミリアーノ・スタンを迎えるとアナウンスした。

 昨季2024年にホンダ・シビックTC2000でデビューを飾ったミドルフォーミュラ出身のスタンは、シーズン中盤でオクタノス・コンペティションに移籍し、フィアット・クロノスTC2000をドライブしてきた。

「トヨタに加入することは大変な名誉であり、とても幸せだ。これは僕のスポーツキャリアの新たな段階の始まりであり、TGRのように大規模で経験豊富なチームに所属できるのは特別なこと。この機会により、僕はチャンピオンシップで主役になれるチャンスが生まれるはずだ」と、26年連続でシリーズに参戦する強豪への加入に意気込む。

 そして最初のSUV型TC2000モデルを製造したチームのオーナーを務めるファビアン・コロンビニは、そのモデルで競争することが彼らにとって自然の成り行きであり、改めて2台のフォルクスワーゲン・ニーヴァスを投入すると明かした。

「新しいニーヴァス・プロジェクトは、我々にとって真の挑戦だ。チームは史上初のSUVツーリングカーを製造し、そのコンストラクションに挑んだが、これがその進化版だ。新たな開発は構造、サスペンションにおいて完全に新しいものであり、当然新たな期待が生まれ、チームは全力で取り組んでいる」と続けたコロンビニ代表。

「TC2000にSUVが登場したことに関しては、世界は技術的に進化しており、メーカーが市場にセダンをほとんど残していないことは明らかだ。これは必須のステップで、非常に魅力的だ。大きな飛躍であり、このカテゴリーにとって非常に重要なこと。我々もチームとしてすぐに主役になりたいと思っているよ」

 ただし、新年度の開幕当初から車両群が完全に入れ替わるまで、新型SUVツーリングカーは旧来のセダンモデルと共存して戦う。そのため、フォルクスワーゲン・ニーヴァスやトヨタ・カローラクロス、シボレー・トラッカー、ホンダZR-V、フィアット・パルスらに並び、ルノー・フルーエンスGTやシボレー・クルーズ、カローラやシビックが勝負を繰り広げることになる。

「セダンとSUVの共存に関しては、私たちはこのカテゴリーの技術部門の仕事を信頼している。これらのクルマは概念的には非常に異なっているものの、同じトラックで共存することになる。だからこそ、両者は競争力を揃えなければならないんだ」

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