モデルプレスのインタビューに応じた新原泰佑(C)モデルプレス【モデルプレス=2025/02/24】放送中のTBS系日曜劇場「御上先生」(毎週日曜よる9時〜)に“謎の青年”として突如登場し、大きな注目を集めている俳優・新原泰佑(にいはら・たいすけ/24)。モデルプレスはインタビューを実施し、オファーを受けた際の心境や撮影秘話、さらには今後の見どころについて聞いた。【インタビュー前編】
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本作は子供が生きる「学校」、大人がもがく「省庁」という一見別次元にあるこの2つを中心に展開。未来を夢見る子供たちが汚い大人たちの権力によって犠牲になっている現実、そんな現実に一人の官僚教師・御上孝(松坂)と、令和の高校生たちが共に立ち向かう、教育のあるべき真の姿を描く大逆転教育再生ストーリーとなっている。
新原は第1話から回想シーンに映る“謎の青年”として登場。第3話では主人公・御上孝の兄・宏太で、学生時代に自死をしていたことが明らかとなり、第6話ではその背景が描かれた。
◆新原泰佑、日曜劇場「御上先生」オファー時の心境は?
― まずは「御上先生」のオファーを受けた際の心境から教えてください。
新原:まずはオーディションだったんです。自分が物語の根幹を担うような役をいただけたことに、本当にびっくりしています。最初はマネージャーさんから「日曜劇場が決まりました」と聞いて、すごく嬉しかったのですが、そこから役について知っていくうちに「あれ、ちょっと待てよ、これは結構大事(おおごと)だぞ。大事件だ」と思いました(笑)。僕が演じる御上宏太は物語の最初から最後まで根底に存在しなければいけないキャラクターだと感じて、もちろんどの作品もすごく大切に演じさせていただいていますが、脚本を読んだときに、かなりの責任感が芽生えました。
― 今回は高校生を演じていますが、役作りで意識したことはありますか?
新原:学ランを着ることは久々でしたし、自分自身の学生時代はずっとブレザーだったので、ワクワクしました。でも、役作りという役作りはあまりしていないんです。“この役を演じるために日頃から気をつけていったことがあったか”と言われたら、そうではなくて。脚本を読んだときに宏太の言葉がスッと全部入ってきたというか、どこかであったかもしれない自分の話のような気がしなくもなくて。スッと入ってきてしまったが故に「この人の生涯を全うしてあげたい」「この人の人生を最大限生きてあげなきゃいけない」という義務感のようなものが生じました。
僕が今回担当するのは“回想”と呼ばれるシーンで、急に過去の物語が始まって、急に本編に戻る…というようなことが多いので、その中に日常を潜ませられるように、宏太の日常を感じながら、弟役の小川冬晴くんとお芝居をしていきました。
― 「宏太の言葉がスッと入ってきた」といったお話もありましたが、どのような部分に共感できましたか?
新原:宏太は自死を選ぶので「共感できる・できない」と表すと少し意味あいが難しいのですが、気持ちを理解できる・できないというよりも「理解してあげなくちゃいけない」というマインドで演じていました。僕自身は兄弟がいなくて一人っ子なので、宏太のように弟とコミュニケーションを取るような経験はありませんでしたが、彼が頭の中で考えていることに対して、拒否反応が起こることは1回もなくて。セリフを覚えるのも発するのも苦ではなかったです。
◆新原泰佑、“日曜劇場がデビュー作”13歳の後輩と二人三脚で演技
― 新原さん演じる宏太の弟・中学生の御上孝を演じる小川冬晴さんは現在13歳で、新原さんが所属する事務所・アミューズの後輩だとお聞きしました。
新原:そうなんです!「冬晴」なので、僕は“とっくん”と呼ばせていただいています(笑)。とっくんはこれがデビュー作なんです。
― 2人でのお芝居も多いかと思いますが、演じる上ですり合わせていった部分はありますか?
新原:「ここはこういう段取りだから、こっちの立ち位置はどうかな?」と提案したり、「ここはどうしたい?どっちに歩きたい?」と相談したり…色々な会話をしています。とっくんはお芝居をすることも本当に初めてなのですが、変更があったときにもセリフが飛んじゃうようなこともなく、すぐに対応できるんですよね。肝の座り方がすごいなと思います。休憩時間はご飯を食べながら2人でポケモン(ポケットモンスター)の話をよくしているのですが、カメラが回った瞬間の目の変わり方が半端なくて。すごく鋭い目を持っている子だし、13歳にしてちゃんとメリハリがついている子だなと思います。
― 撮影以外の時間では、プライベートな会話もされているんですね。
新原:彼はポケモンが大好きみたいで、「このポケモンが好きなんです!」とウキウキした目で言ってくるんです。すごく可愛いなと思います。
◆新原泰佑、日曜劇場の撮影から刺激「絵の強さに負けないお芝居を」
― 日曜劇場には錚々たるスタッフの皆さんが勢揃いしていますが、刺激となった部分や驚いた部分はありますか?
新原:ワンカット毎の強さに驚きました。僕は初めてなので、“日曜劇場”がそうなのかは定かではありませんが、アングルチェンジもこだわり尽くしているからこそしっかり時間を要するんです。複数のカメラで撮っていて、たくさん微調整があるのですが、その映像を全部放映したいと思ってしまうほど、全てが本当にきれいな絵で…。時間をかけた意味のある絵が存在して、それが毎カット続くからこそ、絵の強さに負けないお芝居をしなきゃと感じています。 “絵に負ける”というのは、役者として1番悔しいので、熱量を持って演じていますし、ドラマとして視聴者の皆さんの目に届くときにどういった演出が加わるのかというのも楽しみの1つです。
― 完成した映像を観ると、印象はまた違いますか?
新原:全然違いますね。“完パケ”を観させていただいたときも、リアルタイムでオンエアを観るときも感じます。数秒だけ使われるワンカットがこんなにも効いてくるんだ、というようなシーンもたくさんあります。
◆新原泰佑「御上先生」を通して伝えたいこと
― 「御上先生」を通して、視聴者の皆さんに伝えたいことやメッセージがあれば教えてください。
新原:「御上先生」は革命的な作品になると、僕は思っています。昨今の色々な世の中の事情などをエッセンスとして加えながら作品が作られていますし、自分も細心の注意を払いながら演じていました。だからこそ、今の高校生たちにも観てほしいなと思います。勉強の仕方など知識もドラマの中に入っていて参考になる部分もあるし、大人が観ても「大人になるってなんだろう」と考えさせられる作品です。僕が“大人にならずに終わってしまった人間”を演じているからこそかもしれませんが、正義とは、大人になるとは、みたいなものを根っこから問いかけられているような作品ですし、“色々な人間がいて、色々な大人がいる。その中で、君たちはどう生きるのか。誰に引っ張られて、誰を支持して生きていけば良いのか”というのを、現実に疑問視しながら観ていただけたらなと思っています。
― 今回の日曜劇場出演の経験を、今後どのように活かしていきたいと考えていますか?
新原:今回僕の役は多くセリフを発するわけではなかったのですが、だからこそ眼球の動かし方や顔の角度、口角のミリ単位の上げ下げなど表情筋の力加減1つで意味が出てしまうような役ですし、その分、新たな発見も多かったです。“繊細な部分まで自分の中で意識を持ちながらお芝居をする”ということを今後も大切にしていきたいなと改めて感じました。セリフがないときの表情から、視聴者の方がどれだけの情報を汲み取れるか、みたいなことを研究していたので、そこは今後も活かしていきたいなと思います。
◆「御上先生」今後の見どころは?
― 第6話までの放送が終わりましたが、今後の見どころを教えてください!
新原:第6話までで、生徒の皆さんが宏太の過去を知り、御上先生の過去を少しずつ知っていったと思います。御上先生、という無敵の存在のように感じていた人が実は自分たちと同じ人間だったと気づくような展開ですが、クラス内も御上先生を中心としてどんどん1つにまとまっていき、輪が広がっていく、エネルギッシュになっていくと思います。一方で、これからもまた新たな問題がだんだんと出てくるので、最終的にどんな結末を迎えるのか、最後の最後まで見逃せない展開を楽しみにしていてもらいたいです!
― 視聴者の皆さんは第1話放送後から「こことここが繋がるのではないか」といった考察を楽しんでいますね。
新原:僕、考察を見るの好きなんです(笑)。皆さん、いつも色々な考察をしてくださって、本当にありがとうございます!
★インタビュー後編では、転機となったという2024年の活動や、夢を叶える秘訣について聞いている。
(modelpress編集部)
◆新原泰佑(にいはら・たいすけ)プロフィール
2000年10月7日生まれ。埼玉県出身。主な出演作は、ドラマ「なれの果ての僕ら」(テレビ東京系) 「アオハライド Season1」(WOWOW)「25時、赤坂で」(テレビ東京系) 、映画「YOUNG & FINE」、舞台「インヘリタンス-継承-」「球体の球体」(2024年)など。
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