財政再建、賃上げ持続を=来年度予算案で公聴会―衆院
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2025年02月25日 19:02 時事通信社
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衆院予算委員会は25日、2025年度予算案の採決の前提となる中央公聴会を開いた。出席した有識者らは、先進国で最悪の水準にある日本の財政を再建する必要性や、物価高に負けない持続的な賃上げの重要性を訴えた。
日本総合研究所の河村小百合主席研究員は、現在の日本の財政状況は「崖っぷちに来ている」と警告。日銀の利上げによる金利上昇局面の到来で国債の利払い費が膨らむ恐れがあり、持続的な財政運営には利払い費を含めた財政収支の黒字化が必要だと強調した。
東大大学院の渡辺努教授は、賃金、物価、金利などで「前向きな動きが日本経済に起きている」と指摘。経済の好循環継続には、物価上昇に賃上げが追い付くことが重要だとして、政策面での対応を要請した。連合の清水秀行事務局長は、中小企業の賃上げが課題だとした上で、適切な価格転嫁が進むよう、公共サービス分野でも取り組みを徹底するよう求めた。
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