自民・旧安倍派会計責任者、27日聴取=裏金経緯が焦点―衆院予算委
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2025年02月26日 21:01 時事通信社
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衆院予算委員会は27日、自民党旧安倍派の会計責任者だった松本淳一郎氏に対する参考人聴取を行う。派閥裏金事件の真相究明に向け、政治資金収支報告書への不記載の経緯などに関する具体的な証言が得られるかが焦点だ。聴取後、安住淳委員長(立憲民主党)が記者会見で概要を説明する。
旧安倍派はパーティー券販売にノルマを設け、ノルマを超過した販売収入を議員側に還流。収支報告書には記載せず「裏金」化する処理を続けていた。松本氏は政治資金規正法違反(虚偽記載)罪に問われ、執行猶予付きの有罪判決が昨年確定した。
聴取のポイントは、派閥が2022年4月に還流中止を一時決めたものの、その後再開に至った経緯だ。同8月の幹部会合で取り扱いを協議したが、参加した元幹部らのほとんどが、昨年の衆参政治倫理審査会で再開決定への関与を否定した。
政倫審での証言からは、パーティー収入の裏金化について、20年以上前から派閥ぐるみで続いてきた可能性も浮かんだ。東京地裁は松本氏について、同派幹部に従わざるを得ない立場だったと認定しており、裏金づくりに関する同派幹部の関与や意思決定の解明に注目が集まる。
衆院予算委は1月30日、松本氏の参考人招致を多数決で議決。自民は反対に回った。野党が25年度予算案の衆院採決の前提として実現を求める中、松本氏側の要望を踏まえて与野党議員が国会外で聴取する形式とすることなどを軸に調整が進んだ。
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