与党、予算修正案を提出＝教育無償化、年収の壁反映

　自民、公明両党は２８日午後、２０２５年度予算案と税制改正関連法案の修正案を衆院に提出した。日本維新の会と合意した高校授業料無償化に必要な約１１００億円を盛り込み、「年収１０３万円の壁」の見直しでは課税最低限を１６０万円に引き上げることが柱だ。来週前半の衆院通過を目指す。

　自民党は２８日午前の総務会で両修正案を了承した。当初予算を与野党による協議で見直す「国会修正」は、１９９６年の橋本龍太郎政権以来２９年ぶりとなる。

　予算修正案は、一般会計総額を３４００億円程度減額し、１１５兆２０００億円程度とする方向。１兆円を確保している予備費を２５００億円削る。歳入は１０３万円の壁見直しに伴い、所得税収入６２００億円強の減収を見込む。

　税制改正の修正案は、年収２００万円以下の場合、基礎控除を政府案から３７万円上乗せして課税最低限を１６０万円に引き上げる。さらに２年間の時限措置として、年収２００万〜８５０万円を三つの区分に分け、控除額を５万〜３０万円上乗せする。