武井壮、JAG特別顧問に就任し、アクション界と新たな挑戦へ

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2025年03月03日 18:00  ORICON NEWS

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武井壮、下村勇二(アクション監督) (C)ORICON NewS inc.
 俳優業にも力を入れているタレントの武井壮が22日、都内で現役スタントマン/スタントウーマンたちを対象に、自身の「ボディコントロール理論」をテーマにした特別講義を行った。

【動画】武井壮による講義の模様

 この講義は、アクション制作に関わるすべてのプレイヤーやクリエイターを支援する団体「JAPAN ACTION GUILD(ジャパン・アクション・ギルド、以下JAG)」の要請を受けて実現。同時に、武井はJAGの特別顧問に就任した。

 武井は「もともとアクションにも挑戦したいと思っており、日本を代表するアクション監督である下村勇二さんや谷垣健治さんと一緒に何かできたらと考えていました。そんなタイミングで、下村さんから声をかけていただいたんです。『これは運命だ』と感じました」と振り返る。

 この日の講義では、日常動作を意識的にコントロールする武井自身のメソッド「ボディコントロール理論」を中心に、「より強く、より速く、リスクを最小限に抑えながら、何歳になっても理想的な動きを実現できる身体の作り方」などを伝授。「この講義が、アクションシーンを1ミリでも美しく、激しく仕上げるヒントになればうれしいです」と話した。

 JAGの特別顧問に就任したことについては、「JAGは、日本を代表するアクション監督が集まり、スタントマンやアクション俳優を育成しながら、アクション映画の未来を切り開こうとする団体です。そんな組織で特別顧問という大役をいただきましたが、私自身も多くを学び、今後さらに技術を磨いて、あらゆる動きに対応できるよう成長していきたいと考えています」と意気込みを語っていた。

 武井は近年、アジア圏での俳優活動を活発化させている。昨年はタイ映画『URANUS 2324』で日本兵将軍役を演じ、日本でも公開された。その後もタイやフィリピンのドラマ・映画への出演につなげている。

 「アジアの各国で『あの人、最近よく見るね』と思われるような存在になれれば、いつか世界中の人が観る超大作にも出演できるかもしれない。そんな手応えを少しずつ感じ始めています。目標は、世界中の人々に楽しんでもらえるアクション作品を生み出すこと。そのために、これからも挑戦を続けていきます」と、今後の展望も語っていた。

■現役スタントマン/スタントウーマンも武井の“発信力”に期待

 武井による特別講義では、参加したスタントマン/スタントウーマンたちからも活発な質問が飛び交い、予定時間を大幅に超える熱気に包まれた。

 JAGの下村勇二氏は「武井さんの理論はアクションにも応用できるのでは?と以前から注目していました。今回、正式に講義の場を設け、実際にお話を聞くことで、アクションとスポーツには多くの共通点があると改めて実感しました。特に『身体操作』や『エネルギーの方向性』については、我々も意識しているつもりでしたが、武井さんの分析力は非常に細かく、明確に言語化されている点が印象的でした。幅広くご活躍されている理由がよく分かりました」と感嘆。さらに、「武井さんの話はアクションや演技だけでなく、会話やコミュニケーションにも通じるものがありました。指導者としての視点でも、非常に学びが多かったです」と語った。

 今後、アクション界で武井が活躍する可能性について、下村氏は「武井さん自身にもアクションに挑戦していただき、一緒にアクション映画を作れたら面白いですね。もしかすると『アクション監督』や『アクションコーディネーター』とは異なる、新たな役割、例えば『運動コーディネーター』として関わっていただくのもアリかもしれません。『この動きをこう変えたら、より説得力が増す』といったアプローチが加わることで、スタントマン/スタントウーマンだけでなく、俳優のアクションの見栄えも大きく変わるはずです。アクションのレベルアップは、作品全体のクオリティ向上につながります。武井さんの指導が加わることで、個々の技術向上だけでなく、業界全体のレベルアップにつなげていけたら」と、期待は大きい。

 講義に参加したスタントマンの松岡航平さんは、「日常の動作を意識的にコントロールすることで、アクションの精度をさらに高められることを実感しました。これまで無意識だった部分を意識化することで、より洗練された動きができるようになりそうです。今後、アクションやスタントをする上で、確実に活かせると感じました」と、満足げ。

 スタントウーマンの坂口茉琴さんは、「私たちの仕事は、『この作品でスタントダブルを務めました』と公に発信できないことが多いんです。だからこそ、武井さんのような表舞台に立つ方がアクションに関わり、発信してくださることで、一般の方々にもアクションやスタントの魅力が伝わる機会が増えるといいなと思います。スタントに興味を持つ人が増えたらうれしいです」と期待を寄せた。

 JAGのプランナーである鴨志田律治氏も「アクション監督やスタントマン/スタントウーマンは、一般的にはあまり知られていない存在です。武井さんと連携することで、業界全体の認知度向上、特に業界外への発信力が高まることを期待しています。今回のような講義を定期的に開催し、スタントマン/スタントウーマンたちが新たな視点を得て、表現力を向上させられたら」と語っていた。

 武井壮×JAGのコラボレーションが、日本のアクション業界に新たな風を吹き込む日はそう遠くはないはずだ。


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