松たか子、「福岡来たとよ〜!」 初めてのティーチインで『ファーストキス 1ST KISS』ヒット実感

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2025年03月04日 10:00  ORICON NEWS

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T・ジョイ博多で行われた映画『ファーストキス 1ST KISS』大ヒット御礼舞台挨拶に登壇した主演の松たか子
 俳優の松たか子が3日、福岡のT・ジョイ博多で実施された、映画『ファーストキス 1ST KISS』(公開中)の舞台あいさつに登壇した。同映画は、2024年の現在から“15年前”の2009年にタイムトラベルし、亡き夫に再び恋をする物語。奇しくも、松が映画のキャンペーンを行うのは、『告白』以来、“15年ぶり”。さらに、観客からの質問に答えるティーチインに初めて参加した。

【画像】松たか子&松村北斗のメイキング写真や場面写真

 「みんなに会いたかったけん。今日は福岡来たとよ〜!」と博多弁であいさつした松は、「キャンペーンで実際に各地に伺うことがなかなかできなかったので、今回思いかけず実現できてとてもうれしいです」と、笑顔で歓声に応えた。

 福岡には一昨年に博多座でおこなわれた舞台以来だという松は、「私の母が博多出身で、自分にもどこかに博多の血が流れているなとずっと感じながら育ってきました。一昨年の博多座公演の休演日に、博多座から電車に乗って、母が生まれ育った西公園の近くをぶらぶらしました。大濠公園や美術館がすごく素敵で、とってもいい休演日を一人で過ごした思い出があります」と語り、「福岡は道も解放感があって気持ちがいいし、母が育ったんだという安心感があります。たまにお邪魔するとすごくほっとする感覚があります」と福岡愛を語った。

 同映画は、公開から24日間で観客動員数117万人、興行収入16.7億円を突破し、公開4週目にして再び週末観客動員数No.1に返り咲いた(※2月28日〜3月2日 興行通信社調べ)ことに対しては、「劇場に足を運んでくださるお客様やスタッフの皆さまの情熱のおかげです。演じた側としては、これ以上の幸せはないです」と語った。

 さらに、「私より年上のご夫婦で観に行ってくれた知人が、旦那さんがご病気を乗り越えられるなど日々戦っていらっしゃる仲良しなご夫婦なのですが、『帰りに手をつないで帰りました』というメッセージを送っていただきました。そういう風に受け取ってくださった方が映画を観て豊かに感じていただいた感想なので、素直にうれしかったし、そんなお話に関われたんだと私も幸せな気持ちになりました」と、周囲から素敵な感想が来たことも報告した。

 映画公式SNSでは、「#解像度があがる映画ファーストキスのはなし」のハッシュタグをつけて、劇中の考察や気づいたことの投稿を呼び掛けているが、松からは次のような指摘が。

 「私自身が演じていて面白かったのは、劇中で演じたカンナがあの手この手でおしゃれをしたり、お化粧をしたりするのですが、最後にチャペルのシーンでは一番何でもない格好をしていることです。ヨレヨレのシャツとジーパンで、ここぞというときに彼女の努力は報われない、というのが愉快な女性だなと思いました。カンナの努力と現実の報われ度のズレも、またご覧になる機会がありましたら、楽しんでいただけたらと思います」。

 会場には2回目以上のリピート客が半分以上を占め、中には5回以上観ている人も。観客からの質問に答えるティーチインでは、数十人が一斉に手を挙げるなど多いに盛り上がった。女性客から「松さんご自身とカンナの共通点は?」いう質問には、「落ち着いているようで落ち着きがないところかもしれないですね。それが似てるというとカンナさんに失礼かもしれないですけど(笑)。私は理解できないという役はあまりないです。この人がこういう行動をするのはどんな理由かなと考えたり、なるべく役に寄り添いたいと思って演じています」と、演技についても真摯(しんし)に答えた。

 2回観て2回とも号泣したという女性は「私は『もう一回!』のシーンが好きですが、松さんが演じていて心に残ったシーンがあれば教えてほしい」という質問に、「『もう一回!』のシーンは、正直こんなに盛り上がってくださると思っていなかったです(笑)。私自身はカンナと駈が2人でホテルのロビーで話しているところから、『15年後の世界はどうなってる?』という問いかけから、『人は何を観ても聞いてもやばいしか言わなくなってる、やばい、やばい』と言いながら2人で歩いていくシーンが好きです。もうお別れがわかっている2人が、無邪気にやばいと言い合える時間がすごく楽しくて、2人が何かを受け止めたんだということを感じられるのが印象に残っています」と答えた。

 松と脚本家の坂元裕二氏のタッグが好きだという男性は「劇中ではかき氷が食べられなかったと思いますが、パンフレットにはかき氷を食べてるシーンがあって、もしかするとそういう世界線がタイムトラベルした先にあったのかなと思って、舞台裏が聞きたいです」と質問。松が「素敵ですね。それでいきたいですが、あれはある意味別の世界線ですね。撮影が終わって『松たか子と松村北斗がかき氷を食べた』という写真でございます。別の世界線ということになるかと思います(笑)」と答えると、会場からは爆笑が起こった。「でも、そう思っていただけるような方が映画をご覧くださっていることが、こうやって福岡キャンペーンも決まった理由なんだなと思いました。全部知るとがっかりしないか心配ですが、そういう風に想像力を使うといくらでも楽しめる作品ですし、パンフレットもとても素敵なので、もしお買い求めいただけたらうれしいです。写っているものが全てじゃない何かを想像してもらえているなら、すごくうれしい感想です」と話していた。

 最後に松は「公開から1ヶ月が経とうとしている中、こういう機会を作っていただけて幸せです。切ない話かもしれませんが、私は幸福な話だと受け止めています。夫婦2人の話のようで、周りを取り囲む人たちにもそれぞれ別次元の世界線があって、そうやって広げていくと観た方それぞれのお話になっていくんじゃないかなと思うようなお話です。お時間が許せばまた足を運んでいただけるとうれしいですし、この人に観てほしいという方がいたら、その人に声をかけてみてください」と、締めくった。

 降壇後、松は「実際に足を運んでみなさんの声を聞くと、すごく実感が湧きました。みなさん温かく、楽しんでくださったのかなと思います。素敵な質問や感想を持ってくださっていて、こっちも勉強になった時間でした」と充実した表情を見せいてた。

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