
【動画】長澤まさみ、絶叫――『ドールハウス』予告編
長澤まさみが脚本の面白さに出演を熱望したという本作は、ノンストップの“ドールミステリー”。脚本・監督を務めたのは、『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』などの矢口史靖監督。「いつかオリジナル脚本で撮りたい」とアイデアを温めていた本作は、愛らしい人形が一転、家族をほんろうしてゆくスリリングな面白さはもちろん、人形に隠された秘密が徐々に解き明かされる謎解きミステリーでもあり、驚きのラストが待ち受ける。長澤のほか、瀬戸康史、田中哲司、安田顕、風吹ジュンが出演する。
2月28日からポルトガル第二の都市・ポルトで毎年開催されており、シッチェス国際映画祭やブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭と並び世界三大ファンタスティック映画祭の一つに数えられるポルト国際映画祭。1981年にはじまり、ファンタジーやSFなどのジャンル映画に特化した国際映画祭であり、本作はファンタジー長編部門のコンペティション及びオリエントエクスプレス部門での選出となった。過去には清水崇監督の『樹海村』(2021)、紀里谷和明監督の『世界の終わりから』(2024)が映画祭の最高賞にあたる最優秀作品賞を受賞している。
現地で行われた舞台挨拶には、矢口史靖監督と劇中で愛らしい人形ながらも長澤演じる主人公の家族を翻弄していく謎の人形“アヤ”が参加。舞台挨拶を前に、矢口監督は「日本のお客さんより前に海外のお客さんに見てもらうということで、僕のことも知らない人たちの純粋な反応が見られるのがとても楽しみ」と意気込みを語った。
350人収容の歴史ある会場は満席に埋まり、観客の熱気に包まれるなか、監督とアヤ人形が登壇。会場には拍手喝采と共にアヤ人形の可愛らしいがどこかゾクゾクする顔立ちにどよめきも起こった。矢口監督は「映画はこの人形にまつわる不思議な物語になっています。この可愛い人形“アヤ”の活躍を楽しんでください」とあいさつし、アヤ人形と共に映画をアピールした。
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本編上映中も所々で驚きの声があがり、時には笑い声も上がり、息もつかせぬストーリー展開に見入っていたポルトの観客たち。エンドロールが流れると共に拍手が起こり、終了後はスタンディングオベーションが5分巻き起こった。客席から一緒に上映を見ていた監督も人形を抱き上げ、ポルトの観客の反応に喜びの表情を見せた。
上映終了後、ロビーに監督とアヤ人形が現れると、興奮冷めやらぬ様子の観客たちが一緒に写真を撮るために長蛇の列を作り、監督も最後まで一人一人と言葉を交わなど、ポルトでの初上映は大盛況で幕を閉じた。
今回の映画祭への参加を振り返って、矢口監督は「あんなに絶叫してもらえると思わなくて感無量です。観終わって出てきたお客さんから『あんな結末なると思わなかった!』と言われたのが本当に嬉しかったです! お客さんを最後まで引きずり込むのに成功したのかなと思います。」と喜びを語った。
映画祭の各部門の優秀作品賞は、日本時間3月9日(日)に発表予定。
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