
【動画】切腹を言い渡された夫と、妻が過ごす最後の一夜 『陽が落ちる』予告編
本作は、『コウイン 光陰』『ウスケボーイズ』で監督を務めた柿崎ゆうじによる本格時代劇。幕府の命により切腹を言い渡された夫と、妻が過ごす最後の一夜の物語だ。封建の世に生きる武士の妻として、夫を支えながらも家族を守るために己の意志を貫く一人の武家の女性の姿を鮮烈に描く。
文政十二年、江戸。武家の妻・良乃は、蟄居(謹慎)を命じられた直参旗本である夫・古田久蔵と、幼い息子・駒之助とともに静かに暮らしていた。ある日、旧友・江藤伝兵衛が残した一首の歌が、彼女の平穏を切り裂く。「夏の世の 夢路儚き もののふの 晴れて行方の 西の雲の端」。それは、久蔵の沙汰が切腹であるという知らせだった。残された時間で、妻として何ができるのか。久蔵の誇りを守り、息子の未来をつなぐため、良乃は静かに覚悟を決める。命運の夜、彼女が選んだ道とは―。
主演を務めるのは、柿崎監督作品で存在感のある演技を魅せてきた竹島由夏。幕府書院番の妻・良乃を演じ、切腹を命じられた武士の夫・久蔵との日々を通して、武士の妻としての誇りと家族への愛をスクリーンに刻みこんでいる。夫・久蔵を出合正幸が演じるほか、前川泰之、藤澤恵麻、黄川田雅哉、酒井敏也、羽場裕一、村上弘明といった実力派俳優陣が名を連ねる。
昨年の封切り後拡大公開を続け、大きな話題を呼んだ『侍タイムスリッパー』に続き、日本でインディペンデント作品として生まれた本格時代劇である本作。男性の主人公が多い時代劇が多い中で、封建社会の中で逞しく生きる武士の妻を丁寧に描き、新進気鋭の映画製作者のためのインディペンデント映画祭として名高い、ロンドン国際映画祭2025にて外国語部門の最優秀監督賞、エディンバラ国際映画祭2025にて外国語部門の最優秀監督賞&最優秀作品賞、衣装デザイン賞を受賞。さらにヘルシンキシネアジア映画祭2025にも正式出品が決定するなど国際的に高い評価を獲得している。
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ポスタービジュアルは、良乃の凛とした表情と、夫・久蔵の切腹シーンをメインに配置したもの。横には「最期に選ぶのは命か、誇りか――」というコピーが添えられている。
映画『陽が落ちる』は、4月4日より全国順次公開。