監督・呉美保×脚本・高田亮、完全オリジナル新作映画『ふつうの子ども』公開決定 大人も楽しめる子どもの映画

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2025年03月07日 09:00  ORICON NEWS

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呉美保監督、映画『ふつうの子ども』9月5日公開決定 (C)2025「ふつうの子ども」製作委員会
 「第38回モントリオール国際映画祭」最優秀監督賞をはじめとして多数の映画賞に輝いた『そこのみにて光輝く』(2014年)、「第37回モスクワ国際映画祭」コンペティション部門出品『きみはいい子』(15年)の呉美保監督と、脚本を手掛けた高田亮のコンビによる完全オリジナル新作映画『ふつうの子ども』が、9月5日に公開される(配給:murmur)。

【画像】呉美保監督

 主人公は、上田唯士(うえだ・ゆいし)、10歳、小学4年生。生き物が好きな、いたってふつうの男子。そんな彼が恋をした。相手は、“環境問題・意識高い系女子”の三宅心愛(みやけ・ここあ)。彼女に近づこうと、心愛が夢中になっている“環境活動”を共にすることに。そこにクラスのちょっぴり問題児・橋本陽斗(はしもと・はると)も加わり、3人が始めた活動は思わぬ方向に――。

 「ずっと前から子ども同士の人間ドラマを書きたいと思って」いたという脚本の高田。シリアスなサスペンスからラブコメディまで幅広いジャンルを手がける高田が、小学校への取材を重ね、オリジナル脚本を書き上げた。

 昨年9年ぶりの長編監督作品となる『ぼくが生きてる、ふたつの世界』を発表し、国内外で高評を得た呉監督もまた、「ありのままの子どもを思いっきり描きたい!」と長年願っていたという。

 そんな二人が描き出すのは、今の日本の「ふつうの子どもたち」。クラスで飼っているカナヘビの餌を探しながら学校へ向かう通学路、教室の片隅で誰かがケンカを始める休み時間、友達と連れ立って塾に通う放課後など、ごくふつうの毎日。一見変哲のない日常に見えるけれど、そこは恋アリ、冒険アリ、“環境活動”アリの、“事件”だらけ。そんな毎日を全力で生きる唯士たちのドキドキ・モヤモヤ・ハラハラは、かつて私たちが過ごした日々の感情、そして成人した今のそれとも重なり合い、10歳の世界と大人の世界は地続きで、考えていることは案外変わらないのかもしれないと気付かせてくれる。

 呉監督は仕事や子育てに追われる中、自分が観たい映画を自身の子どもたちと一緒に映画館に観に行くことがなかなかできない思いがあったという。そういった経験から「子どもも大人も、共に楽しめる映画を作ればいいんだ」と気づき、「あれこれ語り合えるような、ありそうでなかった子ども映画」を目指したと本作への思いを語っている。

 本作の公開決定に際し、高田は「ほんの少しの時間でも楽しみを見つけようとする人間の強烈なパワー。子ども時代の恐怖。無邪気の危険性。感情乱高下の中で生きる彼らの濃密で貴重な時間。呉美保監督の映画には、それら全てがあり、全てが輝いているように見えました」とコメント。

 企画・プロデューサーを務めた菅野和佳奈は、先日の「第97回アカデミー賞」で作品賞・監督賞などを受賞した『ANORA アノーラ』のショーン・ベイカー監督の代表作『フロリダ・プロジェクト』の存在があったことを明かし、「撮影でひと夏を子どもたちと過ごし、彼らの持つエネルギーに圧倒され、ひかれてしまった。子どもがいるいないに関係なく、老若男女、今の日本の子どもたちから何か見えてくるものがあると思う」とコメントを寄せている。

 主人公・唯士を演じるのは、『LOVE LIFE』(深田晃司監督)、『ちひろさん』『アンダーカレント』(共に今泉力哉監督)、ドラマ『それでも俺は、妻としたい』(足立紳監督)など、映画監督に愛され出演作が相次ぐ嶋田鉄太(しまだ・てった)。唯士が恋する、“環境問題・意識高い系女子”心愛を、本格的な芝居は初めての瑠璃(るり)が演じる。二人と共に“環境活動”をする陽斗役は、映画出演作の公開が多数控えている味元耀大(みもと・ようた)。メインの3人に加え、クラスメートは全てオーディションで選ばれた子どもたちがワークショップなどを通して、堂々とした演技を披露している。

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