ハライチ(岩井勇気、澤部佑) (C)ORICON NewS inc. 来年で結成20年を迎えるお笑いコンビ・ハライチが、新たにスタートさせた新ネタライブ、ハライチライブ『60』。きょう8日に第1回を開催し、以降3ヶ月に1回のペースで続けていくという。多忙を極める人気コンビだが、このライブをライフワークにしていきたいという岩井勇気と澤部佑。このタイミングで新たな舞台を求めた2人に、漫才への熱い思いを聞いた。
【写真】新ネタの漫才を全力で披露するハライチ
平日お昼の『ぽかぽか』(フジテレビ系)をはじめ、それぞれ数多くのテレビ番組、ラジオ、イベントに出演し続ける2人。定期的に新ネタを披露する場所を作ろうと提案した岩井にきっかけを聞いてみると「そもそも新ネタを何本もやるっていう単独ライブをここ最近やってなくて。コンスタントに新ネタを作った方が、もっと良いネタが生まれるんじゃないかと。だから、定期的に新ネタをやるライブを作ろうと思った」と話す。
この話を受けた澤部も、「やっぱり新ネタをやるのは僕も楽しいんでね。だから僕もなんかいいねっていう感じでした」と前向きで、即OKだった。新ネタはこれまでずっと作り続け、年に数本はできているそうだが、それを改めて舞台を作って披露するのだという。
ネタは岩井が考え、澤部は「ほぼ当日にネタをもらって、2〜3回合わせるだけ」というスタイル。新ネタは昔から変わらずこのスタイルだといい、澤部は「緊張もありますけど、ワクワク感は強い。ネタは全部任せているのでこっちからは全く予想できないですし(笑)、それが多分楽しいんだと思います」と笑う。
『60』というタイトルについて尋ねると、岩井は「単純に、ライブは60分くらいがちょうどいい」と説明。「ほかのライブやイベントに行っても、90分とか120分は長いと感じることがあるんですよね(笑)。60分くらいでサクッと終わって、ご飯食べて帰れるくらいが一番いいなと思って」とらしい回答だった。
さらに、「ネタが面白くなかったとしても、60分で終わるという喜びは確保されているライブ(笑)」と澤部が冗談交じりに補足。1本のネタの長さも10分以内が目安。岩井は「年間で普通の単独ライブ1回分くらいかな」と、多忙すぎる人気コンビができる範囲で漫才を続けるため、よりコンパクトに、多くの機会で新ネタを披露する形を求めた。
漫才への熱意を感じられた取材だったが、インタビュー中に新ネタの進捗を聞くとまさかの「ゼロです」と岩井。取材日は第1回公演の5日前だったため記者も驚いたが、岩井は全く焦っていない。思わず「めちゃくちゃヤバいじゃん」とツッコんだ澤部も「でもいつもそうなんですよ。もう慣れました(笑)」と苦笑い。
“その時にやりたいと思ったネタをやる”を地で行く岩井。「そもそも新ネタなので、完璧なクオリティーではない(笑)。試したいことをやる場として、観客の皆さんにも楽しんでもらえればと思います。ふらっと遊びに来る感じで」と呼びかけた。
“お昼の顔”と呼ばれつつも、「本業は漫才」という思いは変わらない。尊敬する爆笑問題と同じように、年齢や芸歴に関わらず新ネタをずっとやっていきたいという。澤部も「同じネタだけやってても楽しくない。営業で同じネタばっかりやってる人は、やっぱりほかの若手たちからも言われますよね(笑)」と語っていた。
『ぽかぽか』によってコンビでいる時間が増えた結果、目の前にサンパチマイクがないことに違和感を覚えてしまったのか…漫才に対する思いが“再燃”したようにも見えるハライチ。彼らの新たなステージ、ハライチライブ『60』は、ファンにとっても見逃せないライブになりそうだ。