幹部協議のため総裁室に向かう自民党の森山裕幹事長=8日午後、東京・永田町の同党本部 自民党の森山裕幹事長や小野寺五典政調会長らが8日、年金制度改革関連法案の取り扱いを巡り党本部で協議した。政府は通常国会に提出予定だが、国民負担の増加につながりかねない内容に、夏の参院選を控える与党内で先送り論が強まっている。自民、公明両党幹部が10日にも改めて協議する。
関連法案にはすべての人が受け取る基礎年金(国民年金)の給付水準の底上げ策として、厚生年金の積立金や国費の投入と共に、パート労働者への厚生年金適用の拡大方針も盛り込まれた。
ただ厚生年金の一時的な受給額低下や将来的な増税につながり得る内容であるほか、企業の保険料負担増を伴うため、与党からは「提出するリスクが大きい」(自民幹部)といった懸念が続出。与党による法案審査に入れず、閣議決定も延期されている。