ポルト国際映画祭:映画『蘭島行』主演・木村知貴が主演男優賞を受賞 遠く離れた親の死と向き合う作品

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2025年03月10日 06:40  ORICON NEWS

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「ポルト国際映画祭(ファンタスポルト)2025」監督週間部門コンペティション 主演男優賞を受賞した映画『蘭島行』主演の木村知貴(3月4日の上映前舞台あいさつの写真)
 ポルトガルで開催された世界三大ファンタステック映画祭の一つ、「ポルト国際映画祭(ファンタスポルト)2025」の監督週間長編映画コンペティション部門(DIRECTORS WEEK OFFICIAL SECTION)、オリエントエクスプレス部門(Orient Express OFFICIAL SECTION)に出品された映画『蘭島行』(読み方:らんしまいき/英題:RANSHIMA BOUND)の主演・木村知貴が、監督週間部門コンペティション 主演男優賞を受賞した。

【動画】映画『蘭島行』海外映画祭用予告編

 授賞式は、現地時間8日午後9時15分(日本時間9日午前6時15分)より映画祭会場のバターリャ・セントロ・シネマで行われた。映画祭チーフディレクターのベアトリス・パチェコ・ペレイラ、映画祭ディレクターのマリオ・ドーミンスキー、審査員らが出席し、映画祭総評および審査員による各部門(ファンタジーフィルム部門、監督週間部門、オリエントエクスプレス部門)の受賞者が発表された。

 受賞した木村は仕事の都合で帰国し、授賞式は欠席したが、鎌田義孝監督と
共演の輝有子(きい・ゆうこ)が登壇。輝が木村の代理でブロンズ像を受け取り、「この映画祭で、ポルトの人たちのとても優しい気持ちに触れました。皆さんの愛に感謝しています。無名な私たちを選んでくれたファンタスポルトに感謝します!」とスピーチ。

 ドーミンスキー氏は「知貴も有子もアメージングな俳優だ! 『RANSHIMA BOUND』はファンタジーの枠を超えた!」と称賛した。

 この吉報を受け、木村からコメントが到着。

 「この度の受賞、誠に驚いておりますが、大変光栄に感じております。この『蘭島行』は鎌田監督のパーソナルな面が色濃く反映されている作品でもあり、僕の演じた芳夫は鎌田監督自身でもあると僕は思っているので、そのような役で受賞出来た事が心よりうれしく感慨深いです。改めてこの映画に関わっていただいた全ての皆さまにも感謝致します。日本での公開は9月にユーロスペースから順次全国公開の予定ですので、皆さまのご来場を心よりお待ちしております!」

 鎌田監督も「ジャンル系の映画祭の中で、遠く離れた親の死の向き合い方を描いた『蘭島行』が評価されたことがとてもうれしいです。 木村さん、受賞おめでとうございます!そして全ての俳優部とスタッフ、応援してくれた皆さまに感謝致します」とコメントを寄せた。

 同映画は、運に見放されたパンクロッカーと、その妻のふりをする天涯孤独の女、そして何年も会っていなかった弟との数日間を描く。東京に住む売れないパンクロッカーの佐々木芳夫(木村)は、母が自殺を図ったという連絡を受け、彼は妻のふりを頼んだ黒沢真紀(輝)を連れて、生まれ故郷の北海道蘭島に駆けつける。エリート建築デザイナーの弟・悟史(足立智充)を加えた3人は、母が目を覚ますまで奇妙な時間を過ごす。芳夫は母の日記に、死んだら父の遺骨と一緒に海に散骨してほしいと書いてあるのを目にした。母の願いを悟史にも告げ、芳夫たち3人は母の散骨場所を探しに出かけるが…。

 鎌田監督にとって、『YUMENO ユメノ』『TOCKA タスカー』に続く、長編3作目となる本作。前2作品と同様に北海道で撮影、小樽市近郊の蘭島をロケ地に選んだ。


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