
加藤が登場したのは、J-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」。週替わりのゲストを招き、人生で得た学びや気づきを教えてもらうコーナーだ。ここでは、3月3日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。
【radikoで聴く】
3日(月)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250303093301
4日(火)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250304093623
5日(水)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250305093530
※それぞれ再生期限はオンエアの1週間後まで
歌は「自分を語ること」だと、教えてくれた人物
歌手デビュー60周年を迎えた加藤。昨年の秋には、『「さかさ」の学校: マイナスをプラスに変える20のヒント』も刊行した。加藤は1965年に、東京大学在学中に第2回日本アマチュアシャンソンコンクールに優勝し歌手デビュー。1966年、東京大学在学中に『誰も誰も知らない』でレコードデビューし、その後、1969年に『ひとり寝の子守唄』、1971年には森繁久弥作詞・作曲の『知床旅情』で、2度のレコード大賞歌唱賞を受賞している。また、中森明菜の『難破船』の作詞・作曲、石原裕次郎の『わが人生に悔いなし』の作曲を手がけるなど、自身の歌以外にもヒット曲を生み出した。1992年にはスタジオジブリ作品『紅の豚』の主題歌・エンディングテーマを担当し、作中では主人公の憧れるマドンナ、マダム・ジーナの声優も務めるなど、長年、第一線で活躍中だ。
そんな加藤の人生に影響を与えたのは、俳優・森繁久弥との出会いだという。
|
|
森繁との出会いを「思いもよらなかった」と振り返る加藤。彼女が森繁からよく言われていた、「あること」とは……?
加藤:森繁さんがよくおっしゃっていたのが、「歌は歌うな。歌は語れ」ということです。森繁さんは、私が「何も思っていなくても、それを表現できていることがある」と言ってくださいましたが、「語りたいことを語る」というのは、いちばん大事なんだということを学んだ気がします。私が、「歌う」ということはすごく派手なステージを作るとか、美しい姿で歌うとか、スポットライトを浴びるということではなくて、「自分を語ること」だと思えたのは、森繁さんのおかげだと思います。
加藤の話を聞いたサッシャは……。
サッシャ:加藤さんはハルビンの極寒を知っているという話でしたが、実は加藤さんは満州国のハルビン生まれで、終戦を迎えたときは赤ちゃんでしたが、引き揚げてきた経歴があるんですね。だから「覚えていないだろうけど、体のなかに染みこんでいるね」という。当時、森繁久弥さんもNHKのアナウンサーとして満州国に赴任されていて、終戦を迎えて日本に戻ってきました。そのあと、喜劇俳優や歌手として活躍されることになるわけですが、森繁さんはよくハルビンのことも知っているし、引き揚げの大変さも経験したうえで、加藤さんには「声」で同じものを感じたという……。きっと、その風景を経験した人でないと見えないものがあって、それが加藤さんのご活躍につながっていくというのは、すごい話ですね。
飛躍のきっかけとなった、大切な1曲
加藤には月曜から木曜の4日間、毎日選曲もしてもらう。この日、選んだのは1969年に自身がリリースした『ひとり寝の子守唄』。彼女はこの曲について「作詞・作曲が初めて成功した曲と言ってもいいかもしれません」と紹介した。サッシャ:素敵ですね。最初の大きなヒットになって、森繁久弥さんとの出会いもつないだ、思い出の曲ということになるわけですね。
ノイハウス:今日のお話の「語っている」というところを伺ってから聴くと、あらためて「どんなことを伝えたいんだろう?」という、奥深いところまで考えて聴いてしまいますね。
そんな加藤は、2024年11月14日に、エッセイ『「さ・か・さ」の学校 〜マイナスをプラスに変える20のヒント〜』(時事通信社)を発売した。
加藤:「マイナスをプラスに変える20のヒント」ということで、すべてとっても役に立つのですが(笑)。滑り出しは、「困った時はまず笑ってしまおう」。ぜひお読みになってください。
サッシャ:加藤さんが人生で得た学びが、20のテーマごとに綴られています。
|
|
加藤登紀子の最新情報は公式ホームページから。
J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」では、さまざまな業界のトップランナーが、これまでの経験から得た学びをシェアする。放送は月曜〜木曜の9時35分ごろから。
番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00
サッシャ、ノイハウス萌菜
オフィシャルサイト