中島裕翔、舞台『みんな鳥になって』に主演 岡本健一と親子役に「チャレンジ精神を持って頑張りたい」

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2025年03月12日 04:00  ORICON NEWS

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『みんな鳥になって』中島裕翔・撮り下ろしビジュアル 撮影:山崎伸康
 8人組グループ・Hey! Say! JUMPの中島裕翔が、6月28日から7月21日に東京・世田谷パブリックシアターで上演する舞台『みんな鳥になって』に主演することが決定した。このほど、共演の岡本健一など8人のキャストと中島の撮り下ろしビジュアルが公開された。

【写真】中島裕翔、岡本健一ら8人のキャスト

 2016年にパリの国立コリーヌ劇場の芸術監督への就任を果たした作家、ワジディ・ムワワドの代表作のひとつ。民族や国境の高い壁に直面する人々の逃れられないつらい現実と、だからこそ抱く未来への夢が、ムワワドならではの迫力と美しさに満ちたセリフでつづられていく。

 ベルリン出身のユダヤ系ドイツ人の青年・エイタン役に中島。エイタンの父・ダヴィッド役に岡本。エイタンの恋人でアラブ系アメリカ人のワヒダ役に岡本玲。エイタンの母・ノラ役に那須佐代子。イスラエルの兵士・エデン役に松岡依都美。16世紀の外交官・ワザーン役に伊達暁。エイタンの祖父・エトガール役に相島一之。そして、エイタンの祖母・レア役に麻実れいが起用された。

 2014年からスタートしたワジディ・ムワワド作×上村出作品の『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』『森 フォレ』に出演してきた麻実、岡本健一、岡本玲、那須、松岡の5人に、中島、伊達、相島の新たな3人を迎え、この強力で魅力的なキャスト陣で挑む。

 ニューヨークの図書館。ベルリン出身で遺伝学・統計学を学ぶ青年・エイタンは、イスラム史を学ぶワヒダに一目惚れして声をかけてしまう。二人は瞬く間に恋に落ちた。ユダヤ人のエイタンは、アラブ人のワヒダとの婚姻を認めてもらうため、両親を呼び「過越祭」の食事をともにするが、敬虔(けいけん)なユダヤ教徒の父・ダヴィッドは交際を認めようとしてくれない。

 過剰なまでにワヒダを拒絶するダヴィッドの出生に疑念を抱いたエイタンは、ワヒダとともに祖母・レアの住むイスラエルへと向かいそのルーツを解き明かそうとする。だが二人は、爆弾テロに巻き込まれてしまう。病院に運ばれたエイタンのもとに、父・ダヴィッドと祖父・エトガールが駆けつけてくる。二人は久しぶりに母であり妻であるレアと再会を果たすことになるのだが…。

■キャストコメント

▼中島裕翔

出演が決まったと聞いて、正直今の自分にはできないのではないかと思ってしまったくらい課題の多い作品ですが、チャレンジ精神を持って頑張りたいと思います。
この作品は人種や戦争、歴史にフォーカスを合わせつつも普遍性を描いていて、大きなテーマを扱ってはいますが、僕が演じるエイタンも一人の人間なので、戯曲を読み込んで理解を深めていきたいです。自分の中にある小さな共通点を見つけて、それを広げていくような形でこの役に向き合っていきたいですね。エイタンが主人公ではありますが、さまざまな事情を持った人が出てくるので、それぞれに共感できるところはあると思います。
演出の上村さんは僕が初めて出演した舞台の『WILD』を観てくださっていて、その印象が残っていたから声をかけていただけたそうです。当時はわからないことだらけだったので覚えていていただけてありがたいですし、とても光栄です!多くのことを学ばせていただきたいと思います。
エイタンという青年の成長物語でもあると思うので、作品の中で悩んだこと、考えたことがそのまま出せればいいなと思います。名だたる戯曲にすばらしい方々が集まっています!一生懸命頑張りますので、ぜひ劇場にお越しください。

▼岡本健一

この作品を上演するにあたって大切にしたいことは、何なのだろうか?
愛するということなのか、信じるということなのか、自分の考えや言葉、行動は正しいのか、色々な思いもしない出来事が起こった時に、どのように対処していくのか、はたして今の自分は、大丈夫なのだろうか?
ワジディ・ムワワドが描く、美しくリアルで刺激的な言葉の数々が、全身全霊で演じる俳優陣、そして観劇してくださる方々の心を鷲掴みにして、大切な希望を与えてくれるのだと思います。
演出家、上村聡史の創り出す『みんな鳥になって』、劇場にいる皆さまと一緒になって、どこまでも自由に羽ばたきたいと願っています。

■演出・上村聡史

『みんな鳥になって』は、『炎』『岸』『森』に増して、ワジディ・ムワワドの決意を感じる戯曲です。それまでは、カナダ・ケベックで作品を創ってきたレバノン出身の劇作家が、かつて移民として拒否されたフランスに、今度は招かれる形で、パリを拠点に作品を創ろう、そしてこの地で生きようとする決意を感じます。それは世界を見つめる視点においても鋭角的で、今までは寓話(ぐうわ)性に包む形で描写していた中東も、今回は、勇を鼓するような筆力でイスラエルという固有名詞をそのまま剥き出しに、西洋の只中から我々現代にある種の“怒り”を突きつけます。
その決意を受けて演出者として、日本人の私たちも世界の一員であるという感覚を呼び覚ます作品に仕立てたいと思います。そして、清新さと深遠な表現を体得する頼もしい出演者八名とともに、今ある現在形の惨劇のなかであっても、物語と真実が照らす光に期待を抱けるような劇空間を皆さまに届けます。どうぞ、ご期待ください。

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