“クズっぷり”が炎上「ガッポリ建設」小堀が明かす番組出演の裏側「ザ・ノンフィクションには感謝しています」

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2025年03月12日 10:01  日刊SPA!

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「ガッポリ建設」小堀敏夫さん(57歳)
 ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ系)に出演し、“クズっぷり”が炎上したお笑いコンビ「ガッポリ建設」の小堀敏夫さん(57歳)。
 ギャンブル好きが高じて所属事務所をクビに。「お金持ちの女性と結婚して芸人を続けたい」と婚活をするも、結婚相談所の会費の未払いなどで退会。弟子の芸人・魔法使い太郎ちゃんに借金したところ、急に「ラーメン屋になりたい」と思いつく。相方の室田稔さんに土下座しながら開業資金として100万円の借金をお願いするが、修行予定だったラーメン屋の初日に遅刻してしまう。その後は頭を丸めて「お寺に出家」。しかし、わずか2日で脱走してしまい、放送は終了した……。

 今回は、そんな「ザ・ノンフィクション」の裏話を本人に聞かせてもらった!(全3回の3回目)

◆新聞配達する“フリ”をして視聴者に感動を与えるはずが…

 一時は月収100万円を超えるが、東日本大震災を転機に仕事は激減。月収は7万円まで落ちた。そこで普通ならばアルバイトをするだろうが、なぜか小堀さんは「ギャンブル」と「ギャラ飲み」で生計を立てようとしていたのだ。そんなときに「ザ・ノンフィクション」から出演オファーがきたという。

「芸人の仕事が減って生活できないから、新聞か牛乳配達をして頑張っているところを見せて、テーマ曲のサンサーラが『生きて〜』と流れて、視聴者が感動して、俺の仕事が増える……っていうイージーなことを考えていたんだけどね」

 筆者が「実際に新聞配達をしたのか?」と聞くと「できるわけないじゃん」と、超真顔で答えた。

「新聞屋に頼んでさ、働いているふうにしようと画策したんだけど、『ザ・ノンフィクション』のスタッフがとにかくしつこくて、どこまでもついてきちゃうから嘘がバレるのよ。『適当にうまくやってくれよ!』って言ったんだけどね」

◆パチンコで大当たりしてネタ合わせをドタキャン

 放送では、ネタ合わせに行く予定が、たまたま入ったパチンコ屋で当たりが出てしまい「出てるんだから行けるわけないだろう!」と逆ギレして欠席したシーンが流れていた。

 冗談みたいなこの出来事も「作ってないよ!本当の話だよ」と笑い飛ばす。結局、こういったことが何度も続き、所属事務所(ワハハ本舗)を辞めることになってしまったという。

「今までもこんなことは何回もあった。社長はたぶん『変わった動物だな』程度に見てくれていたんだろうけど、カメラが入ってリアルに見たら、怒りが込み上げたんじゃない? ワハハ本舗をクビになったのは『ザ・ノンフィクション』のせいだよ!」

◆芸人を続けるために“金持ちマダムと結婚しよう!”

 また、婚活をする様子を赤裸々に見せていたが、結婚を意識したのは父親の死だったという。

「父親が死んで、家族葬なのに戒名をどうしてもつけなきゃダメと。すごい金がかかったの。和尚に『俺がつけるよ!』って言ったけど、それもダメだって怒られてさ。『ぼったくりだろ!』って文句言ってやったのよ。死んでもこんなに金かかるんだって思ったら、なんか嫌になっちゃった。

 それで、お金に余裕があるマダムと結婚したら、養ってもらえるし、芸人を永遠にやっていけるじゃん。だから、“金持ちマダムと結婚しよう!”って思った」

 思い立ったら即行動で、『ザ・ノンフィクション』のスタッフに「婚活をする」と電話を入れたそうだ。そして結婚相談所に入会して、7月、8月、9月の3ヶ月で11人にマッチしたそうで「50代にしては異例の数」なんだとか。

◆婚活では軽快なトークで“嘘”連発!

「俺さ、若い頃は俳優の佐藤浩市顔だったんだよ(真顔)。だから、きちんとスーツを着るとマダムにハマる」

 アルマーニのスーツに、BALLYのキャップ。全身で約30万円相当のコーデで自転車に乗ってお見合いに行った。それらのブランド物は、全てギャラ飲みのスポンサーにいただいたようだ。

「その格好でチャリ立ち漕ぎ(笑)。お見合い場所の近くのパチンコ屋の駐車場に停めて、お見合いの相手には『ハマーに乗ってきた』とか適当なこと言ってさ」

 そのほかにも安アパートに住んでいるにもかかわらず、高層マンションと偽ったり……。

「そういえば、『マンションの14階から毎日スカイツリーを見ています』とかも言ってたね。適当だから、最初は『ハマーに乗ってきた』とか言っていたのに、『愛車のレクサスで帰ります』とか言っちゃったりして、相手にもよく突っ込まれてたね(笑)」

◆結婚相談所の月会費を滞納、弟子に借金をするため静岡へ…

 婚活を楽しんでいたようだが、結婚相談所の月会費を滞納してしまい、サポートをしていた代表の山本早織さんからお灸を据えられてしまった。

「怒られて、最初はシュンとしたんだけど、扉を開けた瞬間に本能的に『俺は悪くない』という声が出ていたね。なんか本当にそう思ったんだけど……」

 しかし、この発言を聞いた『ザ・ノンフィクション』のスタッフから「いや、悪いですよ」と突っ込まれていたのが印象的だった。

 そして、滞納金を払うべく、自身の弟子である芸人の魔法使い太郎ちゃんのもとを訪ねてお金を借りようとした。

「これはカットされたんだけど、弟子の太郎に借りてた1万円を返すっていう“テイ”で訪ねたの。1000円札を6枚並べて、残りの4000円分は図書券で返した。この返済方法、新しくない?

 で、返した後に真顔で『20万円貸してくれないか』って。これはさ、お金を借りるときの哲学なんだけど、借りたい額を最初から言ったらダメ。10万円借りるときは『20万円貸して』って言って『じゃあ10万円でいいから貸して!』と値下げしてあげると、相手は得した気持ちになるのよ。ある意味、優しさかな」

 その理屈はよくわからないが「借金する人はぜひこのテクニックを使ってほしい」とドヤ顔だった。

◆急に「家系小堀」を思いつき、ラーメン屋の道へ

 小堀さんは、弟子の魔法使い太郎ちゃんの経営する焼肉屋で1日助っ人アルバイトをしたのだが、急に「ラーメン屋、いいかも?」と、思いついたようだ。

「昔から知っている太郎が繁盛する焼肉店を経営できるなら、どう考えても営業スキルは俺の方が高いし、1年くらい修行したら『家系小堀』とかできるんじゃないかなぁって閃いたんだよね!」

 筆者が「家系ラーメンが好きなんですか?」と聞くと「特に」とのことだった。

 そして魔法使い太郎ちゃんのいた静岡から、さらにラーメン屋の開業資金を調達すべく、相方の室田さんのいる愛知県へ向かった。

「もう全部ノリよ! ノリ! 急に思いついたから『行こう!』って。『ザ・ノンフィクション』のスタッフは絶対についてくるから。相棒がお金を出してくれることになったし、他にもスポンサーはいたのよ」

◆修行先のラーメン屋を見つけるも、14時の出勤に寝坊して遅刻

 次に行きつけのラーメン屋に「修行をさせてもらえないか?」と直談判。見事にOKをもらい、翌日の14時に「店に来るように」と指示を出されるが……なんと、小堀さんは寝坊してしまうのだ。

「実はソシャゲ(ソーシャルゲーム)にハマっていて。それでスポンサーたちにやり方を教えてお金をもらうっていう仕事もしていて、ちょうどソシャゲが夜中3時に切り替わるのよ。その頃に『教えてー』と電話がくる。で、5時まで教えて……」

 朝5時まで教えていたとしても、14時から働くことは問題ないように思える。

「11時に起きて『まだ早いな!少し寝よう』と二度寝しちゃったんだよね。俺は二度寝が大好きで『二度寝するために一度寝する!』っていう名言を言ったんだけど、それはカットされちゃった」

 寝坊したものの店に向かうと「小堀」と名札が付いた制服が用意されていた。それを見た小堀さんは「胸にジーンとくるものがあった……」といい、珍しく猛省したようだ。

◆「もう現世に俺の居場所はない」出家をするも2日でリタイア

「久しぶりに人の情に触れたのに裏切ってしまって『もう現世に俺の居場所はないな』と確信したんです。それで、そういえば相棒(室田さん)がお寺の和尚さんの取材をしていたなぁと思い出して、急に夜中に『出家しよう』と。相棒とはもう30年の付き合いだし、俺が坊主頭にしたら『やらせるか』ってなるだろうなと思って」

「3日やって出家に向いているか判断する」という約束のもと、小堀さんはお寺に行くのだが、10時に着いて、15時には「下界の絵が浮かんだね……」と遠い目をして言う。

「11月だしとにかく寒い。和尚さんは当たり前だけど怖いし、山奥で夜は寂しいんだよね。冬眠中の狼がいるかもしれないから、夜中に逃げるのはやばいなぁとか妄想して怯えたり。もう帰ることしか考えていなかった」

 結局、小堀さんはたったの2日で断念。さらには「俺だからここまでもっているんだぞ!」と『ザ・ノンフィクション』のスタッフに逆ギレ。お寺を紹介してくれた室田さんには「和尚さんによろしく伝えてよ!」と、全てをぶん投げた。

「ここまでしくじると、相棒に1年ぐらいは会わないでうやむやにするのが小堀流。会ったらまた怒られるだろ? まあでもテレビで放送されなかったら、もっと上手くやれていたと思うんだけどねぇ」

◆「ザ・ノンフィクションには感謝している」

 とはいえ、番組に出てよかったという。

「誹謗・中傷もすごいけど、自分でオンエアを見て笑っちゃったよ! 酒も飲めない、女もダメで、人よりギャンブルが好きで、お金を返さない、遅刻が多くて、よく嘘をつく。ただそれだけの俺をよくここまで取り上げてくれたなって、『ザ・ノンフィクション』には感謝していますよ」

 ちなみに、小堀さんがすぐに音を上げたお寺には、室田さんが謝罪に行ったそうだが、そこで住職は「小堀さんは芸人として大成して欲しい」と語っていたそうだ。

「普通ブチ切れるよね? 本当に懐が深い。色々なことに手を出そうとしたけど、こういう芸人という職業があってよかった。芸人じゃなかったら、俺生きていけないでしょ?」

 2025年、もしかしたら小堀さんはクズ芸人として大活躍するのかも?

<取材・文・撮影/吉沢さりぃ>

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

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