モデルプレスのインタビューに応じた成宮寛貴(C)モデルプレス 【モデルプレス=2025/03/12】俳優の成宮寛貴(なりみや・ひろき/42)が、8年ぶりに俳優復帰を果たす。主演を務めるABEMAオリジナルドラマ「死ぬほど愛して」(全8話無料)が3月27日23時よりスタート。放送に先駆け、モデルプレスではインタビューを実施。2016年12月に引退を電撃発表してから8年、俳優復帰の決意の裏にあった恩師の言葉とは。そして8年間の間に変わっていった心境や悲しみとの向き合い方についても赤裸々に語ってもらった。
【写真】成宮寛貴、8年ぶり復帰作で瀧本美織と密着 ◆成宮寛貴、俳優復帰決意の理由「時が来たという感覚」
俳優復帰を決めたのは、今作の原作者である天樹征丸氏のラブコール。実は約3年前から、オファーを受けていたという。
「先生からはこれまでも『金田一少年の事件簿』でも『ブラッディ・マンデイ』などたくさんの作品でかっこいいヒール役をいただいていました。ご飯を一緒に食べに行ったときに、そのときはまだ復帰については全然考えていなかったんですけど、そういう話になって。その後しばらくは何も追いかけることなく時間が過ぎていったんですけど、ある日突然また電話がかかってきて『この作品をやって欲しい』という彼の言葉に突き動かされて。そして台本を読ませてもらってこれは演じ甲斐のある役だなと思いました。
そこからは『どうしよう?じゃあ俳優復帰に必要なことって何?』と思ってそこからは強い想いを持って自分の身の回りをすべて整えていかなくちゃいけなかったので、一緒に働いてくれるメンバーだったり、良いマネージャーさんと出会ったり、良い方々と再会できたり…。自分一人では俳優はできなくて本当に色々な人に支えてもらいながらやっと立っている状態なので皆さんに感謝ですし、そういう意味で『時が来た』という感覚でした。久しぶりに台本を開いたときに『どんな芝居ができるんだろう』とすごく興味があったし、ずっと興奮した状態で撮影が終わりましたね」
◆“成宮寛貴”として再び復帰 8年間の間に感じていた想い
芸能界を退いていた8年間、SNSでの発信のほか、本名の平宮博重名義で商品プロデュースなどの活動を行っていた。
「お芝居を休んでいる間も、表現する手段として絵を描いたり洋服のデザインをしたり色々な形で取り組んでいて、やっぱり自分はいずれにしても表現することが好きなんだなと思い直すきっかけになりました。自分が自信を持てるものを届けたいという想いから一生懸命色々なものを作ってきましたし、つい最近も1年半ぐらいかけて作ったフェイスマスクがネット通販の美容部門で1位になってすごく嬉しかったんです。そういったプロダクトのコンセプトから考えることがすごく好きで、自分との向き合い方や今までの経験を活かしてプロダクトに命を込めることでやりがいを感じられました。必ず自分で納得のいくものをという想いで作っていたので、そういうことをこれからも積み重ねていけたら良いなと思っています」
一方で、根強く俳優活動の再開を待ち侘びていたファンの声も彼には届いていた。
「インスタに写真をアップする度にコメントをくださったり、メディアの方々がニュースにしてくださったりして、多くの方が待ってくださっているんだなと感じました。ファンの方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいで『お待たせしました』という気持ちです。
『成宮寛貴』という名前は以前の事務所にいただいた名前で、すごくこだわりがあった名前でした。その名前を名乗ってまたお芝居をできることが本当にありがたいです」
2000年、当時10代で俳優デビューを果たし34歳に一度引退するまで駆け抜けてきた。そこから一転、芸能界を離れた8年間を経て価値観や考えに変化はあったか──と問うと、変わらない笑顔で素直に芝居に対しての楽しさを口にした。
「お芝居を嫌いになっちゃったり、『別に俳優なんて…』みたいな想いになったこともあったんですけど、今はその場にいれたことへのありがたさみたいなものを本当に素直に感じるし、またお芝居をできる喜びを感じます。42歳でそんな新人みたいな気持ちになることないじゃないですか?楽しくてしょうがないんです(笑)」
◆成宮寛貴が悲しみを乗り越えた方法
様々な想いを乗り越えて、再び表舞台に立つ決意をした成宮が考える悲しみや不安との向き合い方とは。
「『これもまた過ぎ去る(This too shall pass)』という格言があるんですけど、良いこともいつか過ぎ去ってしまうし、嫌なことや悲しいこともちょっと我慢すれば過ぎ去る。だからそのときは『辛いこともその内過ぎ去るよ』ということを支えに、ちょっと耐えてみたり頑張ってみたりしてほしいなと僕もそういう想いでやってきました」
壁にぶつかったり、落ち込んだり…そんなときに成宮が大切にしているのは“お家時間”だという。
「お風呂に入ってキャンドルをつけたり、ご飯を作って丁寧にザクザクザクザク細かく野菜を切ってみようかなとか(笑)。忙しいとそういうことも減ってくると思うんですけど、めんどくさいことをわざとするように。そういう自分と見つめ合う時間をリチュアル(儀式)にしています。最終的には自分しか癒してくれないと思うので、強い自分になれるように準備することが大切だと思います」
◆成宮寛貴、“魅惑的な殺人鬼”に 復帰作は「気合を入れて」
今作は、累計発行部数1億以上突破のヒット作「金田一少年の事件簿」などで知られる天樹氏の同名漫画が原作の純愛サスペンス。成宮は狂おしいほどに“魅惑的な殺人鬼”・神城真人役で主演を務める。
「自分がやってみたい世界観の役柄でした。久しぶりにお芝居するということもあったんですけど、毎日本当に新鮮で。本番ギリギリまで考えを変えたりテストを何回も重ねないで、そのときそのときにシュッと集中する瞬発力を大事にしました。1つの答えではない色々な考え方ができるようなストーリーや役柄だったから、そういう意味で自問自答しながら客観的な部分とちょっと入り込んだ部分があり、多面体で演じました」
漫画原作の実写化としてビジュアルにはこだわりを見せながら、座長としては気負うことなく自然体で現場に臨んだ。
「僕が引っ張っていかなくちゃいけないんですけれど、そんなこともなく(笑)。自分も色々と『こういう時はこうやってやるんだったな』というのをちょっとずつ思い出しながらやっていました。
役作りについては原作が漫画だったのでまず見た目は合わしていきたいと思って、原作のファンの方々にも楽しんでもらえるようにビジュアルを寄せていくという工夫をしました。割と僕はこういうちょっと怖いキャラクターを定期的にやらせていただいたりしていたので、久しぶりの復帰作として今回は気合を入れて見せたことがないようなお芝居ができたらいいなと思って挑みました」
◆成宮寛貴の夢を叶える秘訣
最後に夢を追いかけるモデルプレス読者に向けて、夢を叶える秘訣を聞いた。
「目標地点を設定すること。短期的な目標と長期的な目標の両方が必要だと思っていて、短い目標だけだと迷ってしまうけど、少し先の未来まで見据えることで、辛いことがあっても頑張れたりする。
あとは、いっぱい言うこと。言霊のようなもので『こうなりたい』『こういう作品をやりたい』とか、たとえ意味がなさそうな場面でも口に出すことが大切。全然思いも寄らない意外なところで繋がったりするんですよね。言い続けることで、自分を洗脳できるような効果もあるし、実体験として現実になったことがたくさんありました。だからこそなりたい自分をしっかりと見据えて目標地点を見失わないように設定することが大事だと思います」
(modelpress編集部)
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