
X(旧Twitter)ユーザー・茶トラ猫のニャン太くんとキジシロの喜次郎くんの飼い主さん(@awpgmdj)は、元保護猫の男の子・喜次郎くんを家族に迎えました。温厚で愛らしい喜次郎くんは、家族にたくさんの優しさと笑顔をもたらしています。
【写真】警報級の大雨になると予報されていた日…猫さんは玄関に入ってきてくれました!
偶然の出会いと保護への決断
喜次郎くんとの出会いは、飼い主さんの家の敷地内から始まりました。ある日、ふと気づくと喜次郎くんが家の周りを歩いていたのです。最初はご飯を食べるとすぐに立ち去っていましたが、次第にその距離が縮まっていきました。
「ご飯をあげると最初は食べ終わったらすぐにいなくなっていました。でも、半年ほど経つ頃からは食べ終えてもどこかにいるようになったんです。雨の日はカーポートの下、晴れの日は庭のベンチにいる姿が見られるようになりました」
2022年5月13日、その日は警報級の大雨になると予報されていました。ずっと外で過ごしていた喜次郎くんのことが気がかりで、家族はついに保護を決意します。
|
|
「もう放っておけないと思いました」
飼い主さんのお父様が喜次郎くんに声をかけました。
「ご飯あげるよ、入っておいで!」
その呼びかけに応えるように、半年かけて築き上げた信頼関係が実を結び、喜次郎くんは迷わず玄関の中へと入ってきてくれました。
新しい生活、夜鳴きが続いた日々
お迎えした当初、推定2歳だった喜次郎くん。まず直面したのは猫白血病と猫エイズの検査でした。結果が出るまでの3カ月間は隔離が必要で、家族にとっても試練の日々が続きました。
|
|
「隔離中、人がいなくなると夜鳴きがひどくて…。鳴き声が本当にカラスみたいで、最初は猫だとは思えませんでした」
寂しさを紛らわせようと、飼い主さんのお父様が同じ部屋で寝るようになると、喜次郎くんの夜鳴きは徐々に落ち着いていきました。その姿に、家族はますます愛情を深めていきました。
家族の一員となった今とこれからの願い
かつて外で生きてきた喜次郎くんの耳や背中には、今でもその名残として小さな傷があります。外の世界は過酷で、猫たちは常に食べ物を探し、怪我や病気と隣り合わせです。
「お外で暮らす猫の寿命は3〜5歳と聞きます。おうちの子になればその寿命はぐんと伸びます。だからこそ、少しでも多くの子が安心して過ごせる環境を得られるよう願っています」
今では家族の一員としてすっかり馴染んだ喜次郎くん。おとなしく温厚な性格ながら、時折見せる大胆な行動が家族を笑顔にさせます。
|
|
「とにかく食いしん坊なんです。以前、目を離した隙に食卓のウィンナーを持ち去ったことがあって…!人間の食べ物にとても興味があるので、食事の準備中は気が抜けません。今ではおねだりするとき、精一杯のかわいい声で訴えてくるんです」
ニャン太くんと過ごすうちに、家族との接し方も学び、喜次郎くんはどんどん家のルールを覚えていきました。その成長は家族にとっても嬉しい驚きです。
「毎日顔を撫でるたびに『よくここまで頑張って生きてきたね』って話しかけます。暑い夏も寒い冬も、外で過ごしてきたと思うと本当に胸がいっぱいになります。これからはうちで、安心してのんびりと幸せに暮らしてほしいです」
現在、喜次郎くんは4歳になりました。その穏やかな瞳には、家族への信頼と深い愛情が映っています。これからも、たくさんの幸せな時間を家族と一緒に重ねていくことでしょう。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)