無許可の運送業者に自社の名義を貸し、運送業に必要な「緑ナンバー」を取得させたなどとして、大阪府警は12日までに、貨物自動車運送事業法違反(名義貸し、無許可営業)などの疑いで運送会社幹部や名義を借りた業者の運転手ら計13人を逮捕、書類送検したと明らかにした。運転手らは大阪・関西万博などの工事現場で土砂を運搬し、2021年3月以降に計約5億円を売り上げていたという。
逮捕されたのは、大阪府岸和田市の運送会社社長、村上勇次容疑者(56)ら5人。運送会社側から名義を借り、個人で運送業を営むなどした運転手ら8人は書類送検された。府警は、村上容疑者の会社など3法人も書類送検した。
府警交通捜査課によると、緑ナンバーの交付を受けるには事業用の車両を5台以上保有し、運行管理責任者を置くなど複数の要件を満たす必要がある。村上容疑者らは要件を満たせない無許可の個人業者から依頼を受け、個人業者のトラックなどを自社の車両として運輸局に申請。緑ナンバーの交付を受けた後、個人業者らが車両を使用していたとされる。名義を貸す見返りに、運送会社側に毎月2万円が支払われていた。
名義を借りた業者は「より大口の仕事を請け負うためには信頼が必要で、緑ナンバーがほしかった」などと話しているという。
13人の逮捕、書類送検容疑は24年1〜9月、無許可業者の車両に不正に緑ナンバーをつけて運送業務をし、約500万円を得たなどとしている。【小坂春乃】
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