男性2人に自殺をそそのかして溺死させたとして自殺教唆などの疑いで逮捕された占師の浜田淑恵容疑者(62)が、占いを信じた別の男性から現金計約8000万円を脅し取ったとして恐喝罪で起訴されていたことが明らかになった。自殺した男性2人も生前に容疑者に現金を渡していたといい、大阪府警は死亡との関連を調べている。
浜田容疑者は滝谷奈織(なぽり)容疑者(59)と共謀し、60代の男性会社員と50代の男性アルバイトに自殺を決意させ、2020年8月1日に和歌山県広川町の海で溺死させた疑いが持たれている。男性2人は浜田容疑者を信奉しており、府警は2人が精神的に支配されていた可能性があるとみている。
一方、別の50代男性に対する恐喝罪の起訴状によると、浜田容疑者は男性会社員らが亡くなった後の20年10月、2人を死に追いやったという趣旨の話をした上で「逃げたらどうなるか分かってるな。(死亡した男性2人は)ぷかぷか浮いておったぞ」などと言い、男性から現金2300万円を脅し取ったとされる。
さらに23年11月までの間に「私から逃げたら、両親の命もどうにでもできる」「両親がどうなってもいいのか」などと繰り返し脅し、計5786万円を受け取ったとしている。浜田容疑者は男性に自宅マンションを売却して現金を工面するよう要求していたという。
男性が24年5月に恐喝の被害に遭ったと府警に相談。この捜査の過程で死亡した2人が浜田容疑者らに自殺をそそのかされた疑いが浮上し、府警が捜査していた。府警は浜田容疑者を25年1〜2月に恐喝容疑で2回逮捕し、大阪地検が3月11日に恐喝罪で起訴した。
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自殺した男性2人は08年夏ごろに浜田容疑者の占いを受けて以降、容疑者に心酔していたとされる。府警によると、2人は親族から贈与された不動産の売却資金や自身の給料、知人から借金をして得た現金を浜田容疑者に渡していたという。府警は現金の提供と自殺した経緯に関連がないか捜査している。【林みづき、斉藤朋恵】
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